シンガポールの街中では、様々な文化が行き交っているのでとてもユニークです。まだだれにも知られてないとっておきな場所や東洋の興味深い歴史と現代が混在していることをシンガポールで発見できます。
細井カテリーナさんは、日本人をご主人に持ち、日本料理や様々な文化の料理を教える教室を開いたり、地元のDJも勤めています。今回は、細井ご夫婦が思うシンガポールの魅力について語ってもらいました。

【チャイナタウンの昔と今】

チャイナタウンはシンガポールの豊かな遺産や多文化の社会を代表する場所のひとつです。この地域には、中国式の寺院以外にも、様々な異文化の寺院がこの地域に共存しています。また歴史的な建物とは別に、シックなカフェやモダンなレストラン、クールなバーなども数多く点在します。

カテリーナ："日本人がシンガポールに訪れる度に、「多民族国家」というシンガポールの本質を実感できます。そしてここに長く住んでみると、我々の周りにイスラム教やヒンドゥー教の友人がたくさんいることがわかります。我々はお互いの独自の民族・宗教文化を尊重しながら、一緒に共存して幸せに暮らすことができます。"

細井氏："アンシャンヒルはチャイナタウンの中の一つ興味深いエリアです。ここの外観は若干古いですが、内装にはモダンなインテリアが使われています。建築分野でも非常にトレンドになっているこの地域は、写真愛好者にとっては絶好撮影スポットでもあります。外から見ると50年もしくは100年の歴史を感じますが、中に入ると一変する内装には驚きを隠せません。"

カテリーナ："夕方になると、多くの欧米人たちがアンシャンヒルに集い、屋外のテラス席でワインを飲んでいます。角を曲がると、全く別の世界が突然目の前に広がるというような感覚です。そんなチャイナタウンは、様々な異なるシーンを見せてくれる場所です。そして、ここにはいくつかのブティックホテルもあります。賑やかなマックスウェルホーカーセンターの屋台から散歩し始め、最後にワインを飲みながらのんびりする、その感覚はとても奇妙なものです。"

【プラナカン文化】

細井氏："シンガポールの文化が好きな理由の一つはその多様性にあります。ここでは、様々な背景、宗教、文化を持つ人を見れます。"

カテリーナ："多くの日本人が、シンガポール在住の友人を通じて「プラナカン文化」を知り始めています。そして、最近のシンガポールを訪れる若い日本人の多くは、ガイドブックを持ちながら、カトン地区に行ってその独特な文化を探りに行きます。"

シンガポールには、様々な民族が織り成す独特な文化が存在します。その代表例である「プラナカン文化」はマレーと中国文化が融合されたユニークなものです。カトン地区とジョーチアット地区は、美しく保存されたお洒落なプラナカンショップハウスを訪れることができ、その独特な衣装やニョニャ料理にシンガポールの文化の豊かさを見ることができます。

カテリーナ："日本からの友達をカトンにつれていく時、いつもプラナカン建築の特徴である花柄のタイルとその色使いに注目してもらいます。また、プラナカンは衣装にも美しい独自の色使いが施され、カトン地区内のアンティークショップを訪れ、食器や衣装を見てもらいながら解説をします。"

【カンポングラム】

カンポン・グラムは、マレー文化とリニューアルされたシンガポールの歴史的な街並みを体験する絶好なスポットです。ユニークな建築物と豊かな歴史を鑑賞しながら、スルタンモスクを中心とするアラブ人街や地元デザイナーのブティックなどが連なるハジレーンを訪れ、美味しいマレー料理を味わったりするのがいかがでしょう。

細井氏："マレーフードについては、一つお気に入りのレストランをご紹介します。カンポン・グラムのカンダハルストリートにある、「Rumah Makan Minang」というレストランです。妻とよくそこに行きます。"

カテリーナ："いつも二人でたくさんの料理を注文します。オーナーさんはいつも "奥様！そんなにオーダーするの？"と決まって質問しますが、"大丈夫！食べきれるから！"と答えています。"

【食を通じてシンガポールを体験】

「食」は、シンガポールの多彩な文化を体験する最高の方法です。特に絶対に試していただきたいのが、ローカル屋台料理、エスニック料理、そして最高に美味しいシーフード料理（たとえばチリ・クラブ）です。

細井氏:"シンガポールに来た最初の2週間、毎晩ホーカーセンターに行きました。ホッケンミー、チャークイッティオ、ラクサなど、数えられないほど多様な料理を楽しむことができます！"

カテリーナ："日本の友人とチャイナタウンに行く度に、必ずマックスウェルホーカーセンターを案内します。センター内に入ると、本当に数多くの食べ物があるんですね。何度も繰り返しになりますが、本当に驚くほどです。そして、中華料理だけではなく、本当に多民族の料理を楽しめます。"

細井氏："リトルインディアも、絶対に外せないもう一つの場所です。まず最初はテッカ・マーケットからスタートし、そこには、新鮮な魚、野菜、果物が並んでいます。また、テ・ハラというシンプルな朝食を食べることができます。日本の友人たちはいつもスパイスやパパダム（インドのクラッカー）を買っています。なんか、日本人の好みに合い、特にビールとの相性は抜群らしいですね！"

【ティオン・バル】

カテリーナ："友人の多くは、シンガポールへ出張に来た際、私たちに会いに延泊してくれます。私たちはいつも彼らを色んな所に連れて行き、来る度に新しい発見をしてもらっています。"

街の中心から少し離れたエリアに行ってみたいという方には、最近劇的に変わった素敵なエリアを紹介します。ティオン・バルは、今では珍しくなった古い公団住宅が残るエリアで、「昔」と「今」が完全に融合した場所です。昔ながらのティオン・バル市場や懐かしい雰囲気が漂う建築物とお洒落なカフェやブティックが混在し、地元の人にも大変人気のあるエリアになっています。

カテリーナ： "日本人がシンガポールを旅する際に、滞在期間が短すぎるといつも感じています。こんな短い間に、シンガポールの楽しさを存分に味わうことは、かなり難しいでしょう。もし時間があり、シンガポールの文化の真髄を理解し楽しんでみたいなら、私は少なくとも5泊以上の滞在をオススメします！

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