その昔、赤城山の神と日光二荒山の神が戦った折、戦いで傷ついた赤城山の神がこの地で矢を突き立てると、
そこからお湯が湧き出したと言われております。
その湯に浸かり傷を癒やした赤城山の神が二荒山の神を追い返したということから「追い神」、
後に「老神」となり現在の「老神温泉」となったとのことです。
檜の温かい香りとやわらかな感触が老神の温泉をさらにまろやかな肌触りに。
窓から迫りくる山々の絶景が極上のリラックスタイムを演出。
温泉を独占して得られる解放感と安心感で旅の疲れをすっきりリフレッシュ。目を閉じれば日常の喧騒を忘れ、癒しの世界へ引き込まれるような感覚を味わえます。
温泉は保湿と疲労回復の2点が総合されて体に作用します。
このうちとくに温泉に共通する最も特有なものは前述したように、温熱作用による保温効果で、この程度は泉質によっていろいろ違ってきます。
末梢血管が温熱と化学成分によってより強く、より長く拡張しつづけ、そのため豊富な血液が体の隅々まで流れ込んで酸素や栄養物質を組織に送り込む一方、組織に溜まった炭酸ガスや代謝産物・疲労物質を速やかに運び出して疲労回復をもたらし、心身をリラックスさせ、体をリフレッシュさせてくれるのです。
仙郷の源泉は、単純泉で肌にやさしくまとわりつくようなしっとりとした湯が特徴です。
温泉のもつもう1つの重要な働きは、人の体内リズムを整えてくれる変調作用です。
そもそもヒトの体内活動はおおむね1日を周期とするリズムで動いています。
毎日ストレスの多い生活を送っていると、体内の種々の活動リズムが生来もっているパターンからゆがめられ、乱れがちとなっています。
温泉地に一定期間滞在して温泉につかり、規則正しい毎日を送ることによってこのリズムは修復され、正常化されて、体調は整えられてくることが分かっています。
温泉地のもつこの変調作用は人々の健康を取り戻し、病気から体を守ってくれる保養効果をもたらしてくれるのです。
これこそ今わが国で温泉に最も期待されるものなのです。
山と空に囲まれた空間で源泉入浴を心行くまでお楽しみください。
温泉には、(1)温熱、(2)静水圧、(3)浮力・粘性、(4)化学・薬理、(5)非特異的変調といった5つの作用があります。
微温浴は身体に鎮静、鎮痛的にはたらき、神経系、循環器系などの興奮を抑える作用があります。
これに対し、高温浴(42℃)は興奮的にはたらき、神経系、循環器系を刺激します。温泉療養に際して、これら浴温度の使い分けは極めて大切なこととなります。
首までつかる全身入浴では、心、肺に水圧がかかって心臓への負担を増加させます。
しかし半身浴ではこの心肺負荷はなくなる一方、下肢表面の静脈を圧迫して血管内を流れる血液を押し上げて心臓への血液還流を促します。心臓内圧が上昇すると心房性ナトリウム利尿ホルモンの分泌が高まり、尿生成が促されます。それぱかりではありません。心還流量の増加は心臓からの拍出量を増やし、腎血流量を増加させてこれも尿生成を促がすこととなります。
このように入浴の深さによって体への影響は大変違ってきます。
浮力により体重はおよそ1/9となり、温泉の中ではゆっくりした運動が極めて容易に出来るようになる一方、急速な運動は温泉水の粘性によって大きな力を必要とするようになります。脳梗塞や関節リウマチなどの運動機能に障害のある人達の治療に、この浮力を利用した運動浴による機能回復訓練が国内の多くの温泉プールで今盛んに行われています。
温泉には種々の化学物質が溶けていて、これらの成分がそれぞれ特有の薬理的効果を体にもたらします。そのうちでもとくに保温効果は広く知られており、前述のような皮膚血管を刺激して血行を促す、皮膚表面を被覆して発汗・体温放散を抑える、などの温泉成分の働きによって保温効果をもたらすと考えられています。
温泉に入り、温泉地に滞在することによって体内リズムが修復、正常化され、体調が整えられてきます。この作用は泉質とは関係なく、温泉地に一定期間(3〜4週間)生活することによってえられるものです。