旬の食材をふんだんに使った季節の会席料理(一例)
地元の野菜をふんだんに使ったお料理(一例)
奈良は、大和の国と呼ばれていた時代から、 良牛の産地として有名でした。
鎌倉末期、良牛が描かれた「国牛十図」に そのことが記されています。
大和牛は、黒毛和牛のうち、
①生後30ヵ月以上
②14ヵ月以上県内で肥育したもの
③未経産(妊娠の経験がない)のメス
④奈良県食肉流通センターに出荷されたもの
この4条件を満たしたものを、県や業者らでつくる奈良県大和牛流通推進協議会が
認定しています。
恵まれた気候風土で育てられており、 赤みが強くさっぱりした味わいが特徴です。
ヤマトポークは、奈良県の銘柄豚です。
大ヨークシャーとランドレースの交雑種の母豚に、
デュロック種の父豚を掛け合わせた品種を育てています。
穀類をベースに、菓子粉やパン粉などを配合し、高カロリーの飼料を与えているのが特徴。
肉の中に上質な脂が適度に入り、 ジューシーな味わいといわれています。
名古屋種コーチンとニューハンプシャー種を 掛け合わせ、
そのメスにシャモのオスを 掛け合わせる三元交配により 誕生した高品質肉用鶏です。
自然に近い環境で120〜140日かけて じっくりと育てられているため、
歯ごたえがしっかりとしていて、 ジューシーな甘味と旨みが特徴です。
奈良県で戦前より生産され、 地域の歴史・文化を受け継いだ 独特の栽培方法等により、
「味、香り、形態、来歴」などに特徴をもつものに、奈良県が「大和野菜」と認定しています。
大和の「伝統野菜」17品目(大和まな、軟白ずいき、大和いも、花むようがなど)と、
栽培や収穫出荷に手間をかけて 栄養やおいしさを増した野菜や、
オリジナルの野菜の「こだわり野菜」の4品目(朝採り野菜、香りごぼうなど)より
形成されています。
奈良では、「大和の朝は茶がゆで明ける」と言われるほど、
日常食として庶民の中に受け継がれており、親しみを込めて「おかいさん」と呼びます。
さつま芋やかき餅など季節の食材を加えたり、暑い夏は、冷たく冷やしたりと、
季節の味の変化を楽しみます。
今から1400年ほど前の推古天皇の時代に、
唐からやってきた人たちがこの地に広めたのが由来とも、
1000年ほど前にお坊さんが考えたのが始まりとも、
また、飛鳥時代に唐から来た渡来人の僧侶が、
寒さをしのぐためにヤギの乳で鍋料理を作ったのが最初などと言われています。
いずれにしても、牛乳で鶏肉を炊いて食べるという料理をルーツに
できあがったのが飛鳥鍋です。
十月の中旬、天神さま(菅原道真公)の冥福を祈るために、天満宮の宮さんに氏子総代が参列し、
神主さんによる祭儀が秋祭りとしておこなわれます。
天神さんの守護物が牛であるため、牛肉のかわりに鶏をつぶしてかしわ(鶏肉のこと)のすき焼きをつくり、
親戚などに振る舞いました。
奈良では、お祝いなどのハレのときには、かしわのすき焼きが食卓にのぼるごちそうでした。