- もちろん観光も可能！熊本の今
- 今回は、黒川温泉のお宿2軒、阿蘇内牧温泉のお宿2軒でお話を伺うことができました。取材当日はあいにくの大雨に見舞われましたが、広々とした草原や峠からの絶景などが素晴らしく、大自然の強いエネルギーを感じました。現地の一部エリアでは通行止めになっている箇所もありましたが、案内標識もしっかりと立てられており、迂回路への移動もスムーズ。混乱することはありませんでした。また、訪れたエリアでは普通の日常が流れていたのが印象的でした。取材に協力いただいた宿泊施設の方々からは、これからまた改めて頑張って行く、という強い思いを感じました。温泉に恵まれ、阿蘇をはじめとした豊富な観光資源を持つ熊本。「まずは、ただ遊びに来てくださることが一番の力になります」「お越しいただいても、十分に楽しんでいただくことができます」と皆さん口々におっしゃっていました。今こそ「がまだせ！（がんばれ）」の声を届けに熊本へ行こう、そんな気持ちを強めた取材となりました。（2016年6月22日取材）
今こそ、温泉の力・温泉地の力を感じてほしい
重厚感ある茅葺きの屋根が印象的です
名物の仙人風呂は圧巻。その他自由に貸し切れるお風呂も多数
食事棟と宿泊棟をつなぐ「出会いの橋」
次代の黒川を担う若旦那でもある、武田さん
熊本県でまず伺ったのがここ、「やまびこ旅館」さん。黒川随一の広さを誇る仙人風呂や、二つの棟を行き来する「出会いの橋」などの趣向が旅情をかきたてるお宿です。「黒川温泉については、これまでと変わらぬ楽しみ方をしていただけます。ただ一方で、周辺の観光スポットには営業再開をしていない場所もありますので、まずはゆっくり、本来の温泉地での過ごし方を楽しんでいただけたらと思います」とお話しくださったのは、専務の武田亮介さん。地震ではやまびこ旅館自体への被害はほぼゼロだったものの、同じ黒川温泉エリアには再開準備中の宿泊施設もあるそう。その中でお客さまにどう黒川温泉を楽しんでもらえるのか、頭をフル回転させつつ、黒川一丸となって考えているとのこと。湯治場としての歴史が長かった黒川温泉。今こそ温泉の力、温泉地の力を感じる旅をしてほしい──そんな思いを語ってくださいました。
- 黒川温泉 やまびこ旅館
- 〒869-2402熊本県阿蘇郡南小国町黒川6704
TEL0967-44-0311
アクセス：JR阿蘇駅より車で約40分。JR日田駅より車で約40分。バスは九州横断バスほか、福岡より直行バスも2往復あり。
個性豊かな黒川の宿。多面的な魅力を発信
新緑を眺めるラウンジ。大自然を感じながらの癒し時間です
バーテンダー経験者の若旦那がカウンターに立つことも
“満天の湯”の名の通り、こぼれるような星を眺めながらのお風呂は最高！
レアものも多数！店主自慢の「焼酎やしき」からお気に入りの一杯を見つけたい
首都圏・関西・福岡など、都市部からのお客さまが多いという「樹やしき」さん。露天風呂付きの離れに宿泊し、夜はライトアップされた美しい森を眺めつつお酒を楽しむ…そんな、大人にとっての癒しを提供してくれる場所です。こちらは地震による被害もほぼゼロで、これまでと変わらずに営業を続けています。眼下に森を見渡す開放感抜群のラウンジで、専務の丸埜康裕さんにお話を伺いました。自身も“黒川K-ON部”の一員としてオリジナル楽曲を発表するなど、黒川温泉の多面的な魅力を伝える活動に取り組む丸埜さん。最近では、由布院温泉との共同企画「夢つなぐ200日」もスタートするなど、地域全体としての黒川の魅力を高めるために奔走しています。「“黒川温泉一旅館”という言葉があるように、黒川温泉がひとつの“宿”。地域全体が盛り上がっていくように動き続けていきます」と、力強く語ってくださいました。
- 黒川温泉 いやしの里 樹やしき
- 住所〒869-2402熊本県阿蘇郡南小国町大字満願寺6403-1
TEL0967-44-0326
アクセス：大分自動車道 日田ICより車で約1時間
大自然と共生してきた阿蘇の地。見所いっぱいです！
周囲とは異なる、オアシスのような異空間さを感じさせるエントランス
露天風呂にハンモック…離れでは夢いっぱいの時間が過ごせそうです
木立の中のオープンテラス。思い思いの時間が流れていきます
柔和な笑顔が印象的な沖森さん
阿蘇内牧の温泉街の中、自然と溶け込み佇む隠れ家のようなお宿が「親和苑」さんです。お料理自慢の宿らしく、玄関のすぐ目の前に、大きな釜とオープンキッチンが見え、温かみを感じさせてくれました。地震後は、余震と道路状況が改善した6月から、営業を本格再開しています。「当初はお客さまがお越しくださるか気がかりでしたが、リピーターの方を中心に、心配して駆けつけてくださいました」と語ってくださったのは、スタッフの沖森岳寛さん。お客さまからは“無事で良かった”“いつも通りのお宿だね”という声が挙がったとのこと。これから阿蘇は絶好のシーズンを迎え、休止中の一部箇所を除いても十分すぎるほどの見所が楽しめるそう。「設備面も通常通りですし、地元も普通と変わらぬ生活です。今の阿蘇内牧に来ていただいて、その情報を是非発信していただきたいです。私たちの宿も、温泉と美味しいお料理で、お待ちしています」
- 阿蘇内牧温泉 御料理旅館 親和苑
- 〒869-2301熊本県阿蘇市内牧1354
TEL0967-32-0330
アクセス:肥後豊肥線 阿蘇駅より車で15分程／肥後豊肥線 内牧駅より車で15分程
まずは阿蘇で楽しんでくださること、それが何よりです
館名のとおり、「湯巡り」を楽しむことができます
開放的なロビーには、色浴衣姿のカップルや家族連れの姿も
中庭を眺めるラウンジ。マッサージチェアなどでのんびりと過ごせます
チームワーク抜群！瀬戸口功社長と従業員の皆さん
熊本エリアでは最後に、阿蘇内牧温泉にある「湯巡追荘（ゆめおいそう）」さんにお邪魔しました。伺った際も、ロビーには色浴衣姿のカップルや家族連れの姿が見られ、楽しげな雰囲気が漂っていました。取材時は被害の少なかった箇所のみを利用しての営業でしたが、7月1日からは通常営業を再開。人気の名物バイキングも復活したとのこと。貸切温泉巡りのほか、カラオケや縁日コーナーなど、館内でたっぷり楽しめる娯楽も充実しています。「この宿に来ることが旅の目的でも楽しんでいただけるような宿作りを心がけています」と語ってくださったのは、瀬戸口功社長。「様々な方がお越しいただけるように、間口を広げておきたいと考えています」とおっしゃっていました。「阿蘇は観光地ですので、まずはただ楽しみに来てくださることが、何より力になります。気負わずにお越しいただきたいですね」
- 阿蘇内牧温泉 湯巡追荘
- 〒869-2301熊本県阿蘇市内牧385-1
TEL0967-32-0622
アクセス：JR 阿蘇駅より車で約15分 又は内牧駅より車で約5分
