全部知ってる?「日本三大○○」まとめ

●目次

1.日本三景 12.日本三大ダム
2.日本三大名瀑(滝) 13.日本三大渓谷(峡谷)
3.日本三大夜景 14.三大鍾乳洞
4.新日本三大夜景 15.日本三大秘境
5.日本三大イルミネーション 16.日本三大巨桜
6.日本三名城 17.日本三大花火大会
7.日本三名園(庭園) 18.日本三大紅葉名所
8.日本三名泉(温泉) 19.三大酒処
9.日本三古泉・三古湯(温泉) 20.日本三大朝市
10.日本三大祭り 21.日本三大がっかり名所
11.日本三大奇祭

1.日本三景

江戸時代のはじめ、全国を行脚した儒学者・林春斎が『日本国事跡考』において、卓越した3つの景観とした日本三景。全て海(沿岸)にある風景で、各々古くから詩歌に詠まれ、絵画に描かれてきた。

松島(宮城県)

松島(宮城県)

大小260ほどの島々が穏やかな海に浮かぶ松島の絶景。地殻変動や水面の上昇により現れた景色は、平安の世から歌や絵に登場し、現在でも訪れる人々をもてなしてくれる。高台から雄大な景色を楽しむなら4ヶ所の展望台から見る四大景は必見。波の浸食によってできた島々の表情を間近で楽しめるクルージングも人気。

天橋立(京都府)

天橋立(京都府)

海を渡る真っ白な砂浜にクロマツが生い茂った日本随一の景勝地。イザナギノミコトが天界と下界を結ぶために作ったはしごが海上に倒れ、そのまま細長い陸地になったのが天橋立とされている。いくつかのビュースポットから逆さに眺めると、天に橋が架かっているような幻想的な景色に見えるため、股のぞきで見るのが恒例だ。

宮島(広島県)

宮島(広島県)

太古より島そのものが自然崇拝の対象とされ崇められてきた宮島。日本三景に数えられる景勝地としての中心は厳島神社で、平清盛によって修築された社殿と瀬戸内海にそびえたつ大鳥居が優美な世界を織り成している。寝殿造りの神社をはじめ、大鳥居が建つ海、背後の原始林を含む島の14%が世界文化遺産に登録されている。

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2.日本三大名瀑(滝)

日本三大名瀑は日本が誇る3つの滝のことで、その落差や豊富な水量など見るものを圧倒する景色が広がる。地域によっては3つには諸説ある。

那智の滝(和歌山県)

那智の滝(和歌山県)

毎秒1t以上もの水量を誇る那智大滝は、落差133m、滝壺の深さは10mもあり、一段の滝としては落差日本1位の名瀑。落ち始めの岩盤が割れており、3本になって落下し始めることから別名「三本の滝」とも呼ばれている。傍らにそびえ立つ朱色の三重塔と見事に調和した景色は絶好のシャッタースポットだ。

華厳ノ滝(栃木県)

華厳ノ滝(栃木県)

中禅寺湖の水が97mの岩壁を一気に落下する雄大さが魅力の華厳ノ滝。その迫力を満喫するのであればエレベーターで下った先の滝見展望台から、爆音とともにはじける水しぶきを間近で楽しむのがおすすめ。厳冬には「十二滝」と呼ばれる細い滝が凍りつき、全体が淡い青色に彩られる幻想的な姿を見せてくれる。

袋田の滝(茨城県)

袋田の滝(茨城県)

落差120m、幅73mもある大きな岩壁に、幾筋もの滑らかな白糸のように流れる美しい姿に目を奪われる袋田の滝。「四度(よど)の滝」とも呼ばれ、その所以は流れが大岩壁を四段に落下するから、とも。その昔西行法師が「この滝は四季に一度ずつ来てみなければ真の風趣は味わえない」と絶賛したことからとも伝えられている。

3.日本三大夜景

日本三大夜景は、日本の夜景の中でも特に美しいとされる3つの名所。

函館・函館山(北海道)

函館・函館山(北海道)

高さ334mの函館山から市街地を見下ろす夜景は、手を伸ばしたら瞬く光に手が届きそうな迫力が人気のポイント。また、ロープウェイでわずか3分で山頂に到着し、突然目の前に広がる夜景に感動も大きくなる。函館湾と津軽海峡に挟まれた独自の地形が実現した光の街と闇の海のコントラストも美しい。

神戸・摩耶山(兵庫県)

神戸・摩耶山(兵庫県)

日本三大夜景の中で最も標高が高く、迫力のあるパノラマ夜景が楽しめる六甲山系の摩耶山。標高約700mから望むキラキラの夜景は、眼下に広がる神戸の街のみならず、大阪や関西国際空港、西は明石方面まで一望できる。23時頃までに行くと歩道がライトアップされているのでデートにも人気のスポットだ。

長崎・稲佐山(長崎県)

長崎・稲佐山(長崎県)

香港・モナコと並び世界三大夜景にも選ばれた稲佐山の夜景は「1000万ドルの夜景」と呼ばれ、長崎港を囲むように広がる夜景と、水面に映り込む光が幻想的な美しさを醸し出している。360度様々な角度から夜景を楽しめることや安全性、観賞可能時間の長さから観光客にもうれしい夜景スポットとなっている。

4.新日本三大夜景

日本三大夜景とは別に、2003年に夜景愛好家が集う非営利団体から、新日本三大夜景も発表されている。夜景の美しさだけでなく、誰でも気軽に行けるように、一定規模以上の観光地や都市に近いこと、展望施設として一般に開放されていること、道程がある程度整備されていることなども選定基準としている。

笛吹川フルーツ公園(山梨県)

笛吹川フルーツ公園(山梨県)

甲府盆地の夜景が楽しめる山梨市の笛吹川フルーツ公園。真っ暗になる前に行けば、夜景と富士山を同時に見ることもできる。園内のレストランで食事をしながらでも、温泉施設で温泉に浸かりながらでも夜景が楽しめ、家族で行くにもデートにもおすすめ。

若草山(奈良県)

若草山(奈良県)

奈良・東大寺などを擁する奈良公園の東端に位置し、早春を告げる伝統行事の山焼きでも知られる若草山。高さ342mとさほど高い山ではないものの、遮るものがなく、奈良盆地から、遠くは京都市内まで見渡せ、雄大な夜景が広がる。

皿倉山(福岡県)

皿倉山(福岡県)

北九州にある標高622mの皿倉山は、北九州市内はもちろん、関門海峡まで眺めることができ、「100億ドルの夜景」とも言われている。山頂に向かうスロープカーからのパノラマも見もの。(平日夜間は、特別運行期間を除き、山頂へのケーブルカー・スロープカーが運行していないので要注意)

5.日本三大イルミネーション

日本三大イルミネーションは、一般社団法人 夜景観光コンベンション・ビューローが、全国5,212名の夜景鑑賞士の投票を経て選定したもので、長崎県のハウステンボス、栃木県のあしかがフラワーパーク、北海道のさっぽろホワイトイルミネーションが認定されている。

ハウステンボス「光の王国」(長崎県)

ハウステンボス(長崎県)

オランダの街並みを再現したテーマパーク・ハウステンボスのイルミネーションイベント「光の王国」。日本最大級の高さ30mを誇る巨大ツリー、横幅60mの「光の滝」、3Dプロジェクションマッピングなど、世界最大1,300万球もの光がパーク全体を彩っている。夜景鑑賞士が選ぶイルミネーションアワードでは、総合エンタテインメント部門で6年連続1位に輝いている。

あしかがフラワーパーク「光の花の庭」(栃木県)

あしかがフラワーパーク(栃木県)

春の藤棚でも有名な栃木県のあしかがフラワーパーク。94,000平方メートルの広大な園内に、450万球を超えるライトを使い、藤棚や花畑などを光で再現している。夜景鑑賞士が選ぶイルミネーションアワードのイルミネーション部門で3年連続全国1位に選ばれている。

さっぽろホワイトイルミネーション(北海道)

さっぽろホワイトイルミネーション(北海道)

1981年にスタートし、日本のイルミネーションイベントの草分け的存在のさっぽろホワイトイルミネーション。札幌の大通公園1~6丁目、JR札幌駅からすすきのまで続く駅前通などを会場に、ツリーや光の宮殿などが立ち並ぶ。雪景色とイルミネーションの共演が見られるのも札幌ならでは。

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6.日本三名城

三名城は時代や定義により諸説あり、大阪城(大阪市)や名古屋城(名古屋市)などを三名城として数えることもある。

姫路城(兵庫県)

姫路城(兵庫県)

陽の光を受けて白銀に輝く姫路城は、国内で初めて世界遺産に登録された日本が誇る名城。2015年に真新しい漆喰で塗り直され、「白鷺城」の名のとおり白亜の天守を取り戻した。開城から400年間、戦災や天災などの被害に遭遇しておらず、城郭建築がほぼ建築当時のまま残されている貴重な文化遺産である。

松本城(長野県)

松本城(長野県)

北アルプスの雄大な自然を背景に、黒く厳粛な雰囲気を醸し出す松本城。築城されてから戦災も受けず、戦国時代そのままの天守が保存されており、城内に入ると当時の道具で荒々しく削った柱や階段が悠久の歴史を感じさせる。周辺は公園として整備されており、新緑や雪化粧といった季節ごとの表情を眺めることができる。

熊本城(熊本県)

熊本城(熊本県)

築城の名人と言われた加藤清正によって築かれた熊本城は、武者返しという石垣や忍者返しといった仕掛けが張り巡らされた難攻不落の城として有名。非常食として城内種所に植えられた銀杏の木から、別名「銀杏城」と呼ばれ親しまれている。

7.日本三名園(庭園)

日本三名園とは、優れた景勝を持つ3つの日本庭園のこと。三名園という言葉がいつ頃から使われ始めたのかは不明だそう。

偕楽園(茨城県)

偕楽園(茨城県)

1842年、水戸藩主徳川斉昭公により開園された偕楽園。四季を告げる木々に囲まれた癒しの園は、その名のとおり民と偕(ともに)楽しむ園として大切にされてきた。100種3,000本の梅が咲き誇る「梅まつり」をはじめ、桜、つつじ、秋には萩、初冬には二季桜と、1年を通じて来る者の目を楽しませてくれる。

兼六園(石川県)

兼六園(石川県)

様々な時代の庭園手法を駆使し、歴代藩主が長い歳月をかけてつくりあげてきた兼六園。北陸新幹線開業で注目が集まる金沢観光では絶対に外せないスポットだ。冬の風物詩・雪吊りや梅苑の紅梅白梅など、四季折々の美しさを楽しめる庭園として人気が高く、金沢城公園やひがし茶屋街など周辺の見所も魅力的。

後楽園(岡山県)

後楽園(岡山県)

約300年前に岡山藩主の池田綱政が開いた庭園。芝生や池、築山、亭舎が園路や水路で結ばれ、歩きながら移り変わる景色を眺めることができる。園内各所に置かれた亭舎や祠に込められた各時代の藩主の想いと時代背景に思いを馳せるのも楽しい。毎年夏と秋には人気イベント、夜間特別開園「幻想庭園」が開催される。

8.日本三名泉(温泉)

日本三名泉は、江戸時代の儒学者・林羅山が詩文集第三にて「全国の温泉の中で、草津、有馬、下呂が天下の三名湯」と記したことから言われるようになった。この他にも「三大温泉」を熱海温泉、白浜温泉、別府温泉とすることもある。

有馬温泉(兵庫県)

有馬温泉(兵庫県)

631年に時の天皇が滞在したことが『日本書紀』に記されている、日本最古の温泉として有名。山深い六甲の山峡に老舗旅館が立ち並ぶ温泉街は、落ち着いた風情を感じさせる。多彩な泉質も魅力で、有馬では鉄分を含んだ濃い茶褐色が特徴の「金泉」と、透明な「銀泉」に分類され、冷え性や腰痛、皮膚疾患などに効果がある。

草津温泉(群馬県)

草津温泉(群馬県)

日本一の湧出量を誇る名湯・草津温泉。名物は「チョイナチョイナ」の掛け声に合わせて木の板でお湯をかきまぜる湯もみ。これは熱い源泉に水を加えて効能を薄めないようにという風習から始まったと言われている。旅情あふれる温泉街には旅館やホテル、みやげ店など数百軒が立ち並び、一大温泉リゾートとなっている。

下呂温泉(岐阜県)

下呂温泉(岐阜県)

江戸時代より湯治場として栄えてきた下呂温泉。美容液のようなとろ~っと優しい泉質が特徴で、適度な濃度とアルカリ性を持ったお湯は自然の石鹸効果があり、湯上がりのツルツルとした肌の感触が心地よい。湯めぐり手形という、手形加盟旅館の中から3軒のお風呂に入浴することができるユニークな制度もある。

9.日本三古泉・三古湯(温泉)

三古泉(三古湯)は、『日本書紀』や『風土記』などにも登場する由緒ある温泉。

有馬温泉(兵庫県)

有馬温泉(兵庫県)

三名泉のひとつとしても知られていて、日本を代表する温泉地・有馬温泉。神戸や大阪からもアクセスがよく、関西の奥座敷として古くから親しまれている。

道後温泉(愛媛県)

道後温泉(愛媛県)

3000年もの歴史を誇る道後温泉は『日本書紀』にも登場する古くからの名湯。道後温泉のシンボルである共同浴場「道後温泉本館」は、国の重要文化財に指定されている。

白浜温泉(和歌山県)

白浜温泉(和歌山県)

飛鳥・奈良朝の時代から「牟婁の温湯」「紀の温湯」の名で知られ、多くの宮人たちも来泉した1300年余りの歴史を持つ由緒ある温泉観光地・白浜。現在は西日本有数のマリンリゾートとしての地位を確保している。

10.日本三大祭り

日本三大祭りには、京都の祇園祭、大阪の天神祭、東京の神田祭が挙げられることが多いが、どの祭りを三大祭りとするかは地域によって諸説ある。

祇園祭(京都府)

祇園祭(京都府)

1ヶ月に渡り行われる絢爛豪華な祭事を目当てに世界中から観光客が訪れる京都「祇園祭」。最大の見所は毎年7月17日に行われる「山鉾巡行」。数々の「山」や「鉾」と呼ばれる山車が練り歩く優雅な姿はユネスコ無形文化遺産に指定されている。前夜祭である宵山の期間は提灯に灯りがともり町が情緒深い風景に包まれる。

天神祭(大阪府)

天神祭(大阪府)

毎年約130万人が訪れる大阪最大のお祭り「天神祭」は、大阪天満宮に祀られている菅原道真公に、さらなる繁栄を祈願するために市内を巡行する夏の大祭。最終日に打ち上げられる奉納花火と、神を乗せた船を先頭に約100隻の船団が旧淀川を行き交う船渡御(ふなとぎょ)が天神祭りのクライマックス。

神田祭(東京都)

神田祭(東京都)

徳川将軍が上覧したことから天下祭とも呼ばれる江戸の大祭「神田祭」。2年に一度盛大に行われる本祭りでは、200を超える神輿や曳き物などの豪華な大行列が神田・日本橋エリアを練り歩き、最後に神田明神に集結する神輿宮入は迫力満点!また本祭にあたらない年にも、大神輿の渡御が賑やかに行われている。

11.日本三大奇祭

風変わりな祭り、奇祭。秋田の「なまはげ柴灯まつり」、長野・諏訪大社の「御柱祭」、山梨「吉田の火祭り」が三大奇祭によく挙げられるが、これも諸説あり、茨城の「悪態祭り」、静岡・大井神社の「帯まつり」、大阪・四天王寺の「どやどや」などが挙がることもある。

なまはげ柴灯まつり(秋田県)

なまはげ柴灯まつり(秋田県)

「なまはげ柴灯(せど)まつり」は、秋田・男鹿市の真山神社で、毎年2月の第2金・土・日曜日に開催される。「怠け者はいねが、泣ぐ子はいねが」となまはげが各家を巡る民俗行事「まなはげ」と、900年以上の歴史がある真山神社の神事「柴灯祭(さいとうさい)」を組み合わせたもの。

諏訪大社 御柱祭(長野県)

諏訪大社 御柱祭(長野県)

諏訪大社は、全国にある諏訪神社の総本山で、日本で最も古い神社のひとつと言われている。7年ごとの寅と申の年に、長さ約17m、直径1m余り、重さ約10tの巨木が御柱として選ばれ、山から曳き出される「山出し」が4月に、御柱を境内に建てる「里曳き」が5月に行われる。

吉田の火祭り(山梨県)

吉田の火祭り(山梨県)

「吉田の火祭り」の正式名称は「鎮火大祭」。山梨県富士吉田市の北口本宮冨士浅間神社と諏訪神社の秋祭りで、毎年8月26・27日に行われる。3mもの高さの大松明70本余りと、井桁に積まれた松明が並び、街中が火に包まれる。

12.日本三大ダム

規模や知名度などから日本三大ダムとされているのは、黒部ダム、御母衣ダム。奥只見ダムの3つ。

黒部ダム(富山県)

黒部ダム(富山県)

高さ186m、日本一の高さを誇るアーチ式の黒部ダム。年間100万人もの人が訪れ、知名度でも規模でも日本最大級。1956年に工事が始まり、7年の歳月と、513億円もの資金、のべ1,000万人もの人手をかけて作られた。

御母衣ダム(岐阜県)

御母衣ダム(岐阜県)

白川郷で知られる岐阜県・白川村にある御母衣(みぼろ)ダムは、石と粘土だけで作られるロックフィル式のダム。のべ600万人、総工費およそ400億円を費やし、1960年の完成当時は、東洋一の規模を誇ったと言われている。

奥只見ダム(福島県・新潟県)

奥只見ダム(福島県・新潟県)

1960年の完成当時、「東洋一の人造湖」とも呼ばれたほど、圧倒的スケールを誇る奥只見ダム。水力発電出力で日本一、貯水池容量では日本2位。織田裕二、松嶋菜々子らが出演し、2000年に公開された映画『ホワイトアウト』のモデルにもなっている。

13.日本三大渓谷(峡谷)

日本三大渓谷は、川が岩を削り出して作り上げた雄大な3つの渓谷。

清津峡(新潟県)

清津峡(新潟県)

雄大な岩礁と清流からなる日本有数の景勝地・清津峡。川を挟んで切り立つ巨大な荘厳な岩壁と清津川の急流の取り合わせは大迫力。

黒部峡谷(富山県)

黒部峡谷(富山県)

黒部峡谷は、黒部川が刻み込んだ日本最深のV字峡として知られる。峡谷に沿うように走る黒部峡谷鉄道のトロッコ電車は、いくつもの橋やトンネルを抜けながら大自然を駆け抜け、四季折々の景観を楽しむことができる。

大杉谷(三重県)

大杉谷(三重県)

近畿の秘境とも呼ばれ、手付かずの原生林と多雨地帯ならではの多数の滝で登山者を魅了する渓谷。2014年に約10年ぶりに崩壊箇所の登山道が整備され、全線開通となった。登山道はアップダウンが激しく、急峻な断崖にあって狭く危険なため、登山の際は十分な装備を。

14.三大鍾乳洞

鍾乳洞は石灰岩地帯の地下にできる洞窟で、秋芳洞・龍泉洞・龍河洞が日本の三大鍾乳洞とされている。いずれも、国の特別天然記念物、日本の地質百選に選ばれている。

秋芳洞(山口県)

秋芳洞(山口県)

山口県美祢(みね)市の秋吉台の山麓にある秋芳洞(あきよしどう)。最も高いところで80m、総延長は10kmもあると言われる日本最大規模の鍾乳洞。

龍泉洞(岩手県)

龍泉洞(岩手県)

岩手県の岩泉町にある龍泉洞。総延長は5km以上あるとも言われ、地底湖は見つかっているだけで8つ。そのうちのひとつ、第4地底湖の透明度は日本一で、神秘的なブルーの湖が見られる。

龍河洞(高知県)

龍河洞(高知県)

龍河洞(りゅうがどう)は高知県香美市にあり、総延長は約4kmと言われている。弥生時代に先住民がこの洞内で生活していた跡があり、弥生式土器が鍾乳洞と一体化した世界的に珍しい土器「神の壺」も見られる。

16.日本三大秘境

アクセスが悪いからこその秘境。山奥にひっそりとある隠れ里には独自の文化が残っている。

白川郷(岐阜県)

白川郷(岐阜県)

白川郷は岐阜県の最北端の険しい山間地にあり、山々に囲まれた日本有数の豪雪地帯。この地理的要因や気候の影響で、最近までは隔絶された秘境の地だったため、世界遺産に登録されている「合掌造り集落」など昔からの文化や風習が廃れることなく現在まで伝えられている。現在は白川郷行きのバスが多数ありアクセスもよく、美しい姿を見せる白川郷・合掌造りの宿での宿泊もおすすめ。

祖谷(いや)(徳島県)

祖谷(いや)(徳島県)

四国のほぼ中央、徳島県西部の高知との県境にほど近い山間にある秘境の地。祖谷は平家の落人が逃れてきたとの伝説も残る。有名な吊り橋「かずら橋」や温泉郷もあり、ゆっくりと秘境への旅が楽しめる。

椎葉村(宮崎県)

椎葉村(宮崎県)

周囲を険しい山々に囲まれた九州山地の奥深い秘境の地にある、宮崎県椎葉村。ここも平家の落人伝説が残る。椎葉神楽や焼畑農業など独自の歴史や文化が受け継がれている。

16.日本三大巨桜

日本三大巨桜は、どれも樹齢は1000年を超えている桜の古木。

三春滝桜(福島県)

三春滝桜(福島県)

樹齢1000年を超え、福島県田村郡に生き続ける「三春滝桜」はベニシダレザクラの巨木。高さ約19mはビル6~7階分にあたり、東西22m、南北17mの広がりを見せる枝ぶりも圧巻。毎年4月中~下旬に、四方に広げた枝から薄紅の花が流れ落ちる滝のように咲き誇る姿から「滝桜」という名がついた。

根尾谷淡墨桜(岐阜県)

淡墨桜(岐阜県)

1500年前の古墳時代から存在を伝承されている「根尾谷淡墨桜」は、樹高16m、枝渡りは東西南北に約30mにもなるエドヒガンサクラの巨樹。特徴は、蕾は薄紅、満開は艶やかな白、散り際には淡い墨色という3段階の色の変化。一時は朽ち果てそうになったが、淡墨桜を愛する人々によって奇跡的に復活した。

山高神代桜(山梨県)

神代桜(山梨県)

山梨県の実相寺境内にある「神代桜」は、樹齢1800~2000年と推測される日本最古の桜。幹の上部は朽ちているが、大きくうねるように枝を広げ、約18mの根本近くから新たな枝を伸ばす姿は神々しいの一言に尽きる。同寺の境内には三大巨桜である三春滝桜・淡墨桜から苗木が植樹されており、開花期には多くの見物客で賑わう。

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17.日本三大花火大会

歴史の深さや規模の大きさから、「日本三大花火大会」と呼ばれるようになった花火大会。

全国花火競技大会 大曲の花火(秋田県)

全国花火競技大会 大曲の花火(秋田県)

明治時代から開催されている歴史ある花火大会。花火制作者本人が打ち上げる競技大会として有名で、音楽と共にストーリー性のある花火を楽しませてくれる。打上数は約18,000発。

土浦全国花火競技大会(茨城県)

土浦全国花火競技大会(茨城県)

全国の花火職人たちの芸術性の高い力作花火が見られる。土浦の花火大会は、スターマイン日本一を決める大会とも言われている。打上数は約20,000発。

長岡まつり大花火大会(新潟県)

長岡まつり大花火大会(新潟県)

名物「正三尺玉」をはじめ、ワイドスターマインや音楽花火など様々な花火を楽しむことができる。打上数は2日間合計で約20,000発。

18.日本三大紅葉名所

全国に紅葉の名所は数あれど、素晴らしい紅葉が見られることで有名な日光・嵐山・耶馬渓は、日本三大紅葉名所とされ、毎年多くの観光客が訪れる。

日光(栃木県)

日光(栃木県)

日光の中でもいろは坂は特に紅葉の名所として知られ、紅葉シーズンになると、48もの急カーブが続く道は大渋滞になる。世界遺産の日光東照宮・二荒山神社や、中禅寺湖、竜頭の滝なども紅葉スポットとして人気。

嵐山(京都府)

嵐山(京都府)

平安時代から貴族の別荘地として栄えてきた嵐山。桂川にかかる渡月橋や嵯峨野トロッコ列車から紅葉を堪能したり、常寂光寺、宝厳院などの寺院内で観賞したり、古都・京都ならではの風景が楽しめる。

耶馬渓(大分県)

耶馬渓(大分県)

大分県中津市にある山国川の渓谷、耶馬渓(やばけい)。岩峰群が一望できる一目八景や、中津のシンボル・八面山、甌穴(おうけつ)が約2kmに渡って広がる猿飛千壺峡(さるとびせんつぼきょう)などの紅葉スポットがある。

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19.三大酒処

三大酒処では、日本酒づくりに欠かせない米・水など環境に恵まれ、古くから酒づくりが盛んに行われてきた。神戸周辺の灘、京都の伏見、広島の西条が三大酒処と言われている。

灘(兵庫県)

灘(兵庫県)

日本酒の生産量日本一の兵庫県。神戸市から西宮市にかけての西郷・御影郷・魚崎郷・西宮郷・今津郷の5エリアは、「灘五郷」と呼ばれ、約30の蔵元があり、菊正宗、白鶴といった全国的に知られる酒蔵もここにある。灘の酒は荒々しい辛口で、「灘の男酒」とも言われる。

伏見(京都府)

伏見(京都府)

日本酒生産量が兵庫県に次いで全国2位の京都府。伏見には、月桂冠や黄桜、宝酒造など、有名な蔵元がある。中硬水から作られる伏見の酒は、芳醇でなめらかな甘口で、「灘の男酒」に対して「伏見の女酒」と言われる。

西条(広島県)

西条(広島県)

東広島市の西条地区では、1650年頃から酒造りが始まったと言われている。高所にあるため冬の仕込み時期には気温が4~5℃になり、豊富な地下水もあって、酒造りに最適な環境が整っている。JR西条駅前に東西にのびる酒蔵通りには、8つの酒蔵が並んでいる。

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20.日本三大朝市

各々の生産物を持ち寄って物々交換していた市が、今でも続いているところが全国にいくつかある。その中で、輪島朝市・勝浦朝市・呼子朝市が三大朝市とされるが、岐阜・飛騨高山の宮川朝市と輪島・勝浦を三大朝市とする説もある。

輪島朝市(石川県)

輪島朝市(石川県)

輪島朝市の始まりは、平安時代にまでさかのぼり、1000年以上の歴史がある。200以上の露店が並び、歴史・店の数ともに三大朝市の中でも群を抜く規模。地元でとれた新鮮な魚介類や野菜、輪島塗などの民芸品も売られている。値札がないものも多く、値切る楽しみも味わえる。

勝浦朝市(千葉県)

勝浦朝市(千葉県)

400年以上前から続く千葉の勝浦朝市では、水曜日と元日を除く毎朝、70ほどの店が並ぶ。春は菜の花、秋は栗、冬は大根やカブといった旬の野菜・果物、勝浦漁港に朝水揚げされたばかりの魚介類、季節の花など、地元ならではの商品が売られている。

呼子朝市(佐賀県)

呼子朝市(佐賀県)

イカの街として知られる佐賀県唐津市の呼子(よぶこ)。呼子朝市は、100年以上の歴史があり、港のそばに毎朝(元日を除く)30~50ほどの露店が並ぶ。名物・イカの一夜干しやイカのせんべい、とれたての魚介類などが売られ、買い物だけでなく食べ歩きも楽しめる。

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そして、なかにはこんなものも…

21.日本三大がっかり名所

観光スポットとしてよく知られてはいるものの、実際に行ってみると期待と違ったという感想を持たれることが多い3つのスポット。札幌時計台、高知・はりまや橋、長崎・オランダ坂が三大がっかり名所に挙がることが多いが、これにも諸説あり、沖縄の守礼門、名古屋テレビ塔、京都タワー、大阪の仁徳天皇陵などが挙げられることもある。

札幌時計台(北海道)

札幌時計台(北海道)

北海道の観光名所のひとつ、札幌時計台は正式名称を「旧札幌農学校演武場」という。ガイドブックの表紙にも度々登場する北海道のシンボルではあるが、実際は札幌の中心部にあり、周囲をビルに囲まれているため、イメージと違うなどの声があるよう。しかし、現存している時計台の中では日本最古のものなので、長い時を刻んできた美しい時計台は一見の価値あり。

はりまや橋(高知県)

はりまや橋(高知県)

高知県のはりまや橋は、朱塗り欄干と太鼓橋作りの全長20mほどのこじんまりとしたもの。近くを通る道は交通量が多いため、車で探していると通りすぎてしまうほど。1998年に整備復元され、比較的新しくツヤツヤとした塗装と人工の水路という現代的な趣に、訪れた人々は肩透かしの印象を受けるのかもしれないが、近くにはよさこい節のメロディとともに龍馬や桂浜が現れるからくり時計もあるので、時間を合わせて訪れてみるのいいかもしれない。

オランダ坂(長崎県)

オランダ坂(長崎県)

異文化交流が盛んであった長崎では異国人全般を「オランダさん」と呼び、異国人が多く通るこの坂を「オランダ坂」と命名した。この名前を聞いて神戸や函館などの洋館群や、横浜の外国人墓地付近の洒落たスポットをイメージするのかもしれないが、ここはシンプルな石畳の坂道。周辺には洋風住宅が残っているので、のんびり散策して異国情緒あふれる街並みを楽しもう。

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