
約200本もの梅の木が立ち並ぶ、三重県鈴鹿市にあるしだれ梅の研究栽培農園「鈴鹿の森庭園」で、梅の開花時期に合わせた一般公開が、2025年2月15日から始まります。
日本最古とされる樹齢100年以上の名木など、八重咲きで淡紅色が美しい「呉服(くれは)しだれ」が園内を彩り、鈴鹿山脈の山裾に春の訪れを告げます。
しだれ梅の幽玄な世界が広がる「鈴鹿の森庭園」

東名阪自動車道「鈴鹿」ICから約5分の場所にある「鈴鹿の森庭園」は、日本伝統のしだれ梅の剪定技術「仕立て技術」の存続と継承を目的とした研究栽培農園で、「呉服しだれ」をはじめ、「白滝しだれ」「難波しだれ」「鹿児島紅」「白加賀」など30品種以上、約200本ものしだれ梅や立ち性の梅が、約2万平米の園内を鮮やかに覆っています。
しだれ梅はその流麗な樹形の維持や病虫害防止のため、独特の栽培管理が求められます。園内では1年を通じて、職人が1本1本丹精して剪定を行っているそうです。

園内は通常非公開ですが、毎年梅が見頃を迎える早春の時期に合わせて一般開放が実施されていて、2025年も2月15日〜3月下旬(予定)まで公開されます。
見晴台からは、春の陽気に包まれ始めた鈴鹿山脈を借景に咲き誇る梅園が一望でき、日本らしい趣にあふれた絶景を堪能できます。

なかでも見どころは、呉服しだれの品種で日本最古と考えられている樹齢100年以上の古木「天の龍」と「地の龍」。高さ約7メートルの幹から垂れる薄紅のしだれは、息をのむ美しさです。
夜間ライトアップ、ウォーターミストで幻想的な空間を演出

今年は3月上旬から中旬に、呉服しだれが見頃を迎えると予想されています。見頃の時期は18:00頃〜20:30の間、園内のライトアップが実施されるほか、梅林への水やりを兼ねたウォーターミストによる幻想的な演出も。
夕闇の中にシャンデリアのように照らし出されるしだれ梅は、早春の夜ならではの風情といえそうです。


一般公開の期間中は、Instagramでのフォトコンテストも開催されています。入賞者にはさまざまなプレゼントが用意されているので、雨上がりの園内や青空とのコントラストなど、自分だけのベストショットをSNS上で披露してみては?
また満開を過ぎた後も、散った花びらがつくり出すピンクのじゅうたんが園内一面に広がるほか、見頃の終盤には職人によるガイド付きの剪定の実演も実施されるなど、公開終了まで見どころがいっぱいです。

匠の技で丁寧に整えられた桃色の梅林を散策していると、おだやかな春の到来を知らせるメジロのさえずりも聞こえてくるかもしれません。
長い冬から目覚めた自然が織りなす、和の情緒たっぷりの景色を求めて、春の鈴鹿を訪ねてみてはいかがでしょうか。
鈴鹿の森庭園「しだれ梅まつり2025」
- 一般公開
- 2025年2月15日~ 3月下旬(予定)
※期間中無休 - 営業時間
- 9:00~20:30(最終入園20:00)
※ライトアップを行わない日は16:00閉園(最終入園15:30) - 入園料
- 700円〜1,800円 ※開花状況により変動
小学生は半額、未就学児無料 - 住所
- 三重県鈴鹿市山本町151-2
- アクセス
- 【電車】JR関西線「四日市」駅、近鉄名古屋線「近鉄四日市」駅から臨時シャトルバス
【車】東名阪自動車道「鈴鹿」ICから約5分 - 詳細
- 「鈴鹿の森庭園」公式サイト