滞在先を決めるとき、どんなことを重視しますか。観光スポットに近い、アクセスがいい…など、さまざまな理由が挙げられますが、今回は、ホテルという非日常的な空間と一流のサービスを楽しむことだけを目的に、大阪の「リーガロイヤルホテル」へと向かいます。
大阪の迎賓館として国内外の賓客を迎え、多くの人々に愛されてきた老舗ホテル
「リーガロイヤルホテル」は、「賓客のための近代的ホテルを大阪に」という要望から1935年に創業。これまでに数多くの国内外の賓客を迎え入れてきた、大阪を代表するホテルのひとつです。85年を超える伝統、その中で培われたきめ細やかで心地のいいサービス。それでいて、なんとも大阪らしいアットホームな雰囲気も感じられる、まさに唯一無二の存在と言えるホテル。
「リーガロイヤルホテル」がある中之島は、堂島川と土佐堀川に挟まれた中洲にあたり、水都大阪を感じることができるエリア。周辺にはクラシカルな建物や美術館、博物館、コンベンション施設などが点在しています。
ホテルへは、JR大阪駅から無料シャトルバスを利用して約10分で到着。飛行機の場合は、関西国際空港、大阪国際空港(伊丹空港)ともに空港バスで大阪駅へ向かい、そこからシャトルバスを利用することになります。
「伝統と革新」をテーマにリニューアルされた、晴れやかなメインロビー
ホテルに到着。ドアマンに誘導され、メインロビーに足を踏み入れると、ひと際目を引くのが、紅葉模様を大胆にあしらった色鮮やかな緞通(だんつう)と金色に輝く金蒔絵(きんまきえ)の柱。2019年、大阪で行われた「G20 大阪サミット」を機に、開業当時の姿を踏襲しつつ、よりモダンな姿へとリニューアルされました。ホテルの顔となるメインロビーの華やかな演出。これから始まるホテルライフに期待感と高揚感が広がります。
通常は、ここ1階のメインフロントでチェックインの手続きを行いますが、今回の滞在は、エグゼクティブフロア「ザ・プレジデンシャルタワーズ」。ロビーを抜けて、専用のエレベータで23階へ直行します。
リーガロイヤルホテルのストーリーを感じる空間へ「ザ・プレジデンシャルタワーズ」
「ザ・プレジデンシャルタワーズ」は、「ホテルの中のホテル」として誕生したエグゼクティブフロア。タワーウイングの23階から27階に位置し、到着から出発までをサポートしてくれるパーソナルコンシェルジュ、そして、このフロアに宿泊する人だけが利用できるラウンジなどがあります。
23階を降りてすぐのエントランス。ホテルの外観や館内の随所で見られる燕子花(かきつばた)をモチーフにした真鍮の柱、絨毯にはメインロビーで見た金蒔絵の柱と同じ図柄が用いられ、空間の連動性が感じられます。
そして、優しいフローラルな香りによる空間演出。「Noble Harmony」というオリジナルのフレグランスで、1階のメインロビーでも感じた、あの香り…。ここでも「おもてなし」の心が伝わってきます。
「ザ・プレジデンシャルタワーズ」の宿泊者は、エントランスの奥に設けられた、フロントでチェックイン。
2020年3月にリニューアルされた専用ラウンジ。ビュッフェエリアが拡張され、時間帯に合わせ、充実した食事やドリンクが用意されます。
エグゼクティブフロア 専用ラウンジ
- 朝食
- 7:00~10:00(和洋ビュッフェ)
- アフタヌーン
- 15:00~17:00
- イブニング
- 18:00~21:00(宿泊人数により時間制となる場合あり)
※上記の時間以外は、セルフカフェラウンジとしてご利用いただけます。
※ザ・プレジデンシャルタワーズ(エグゼクティブフロア)宿泊者限定のサービス一覧はこちら
優雅なホテルライフは、専用ラウンジでしか味わえないアフタヌーンから
部屋に荷物を置いたら、さっそくラウンジで提供されるアフタヌーンを堪能しましょう。
今回いただいた内容は「リーガロイヤルホテル」85周年を記念して作られたショコラティエこだわりのチョコレート・サブー、カスタードロールケーキ 苺添えやリンゴのムースといったシェフパティシエ特製ケーキ、マカロンやサンドイッチなど約11種。なかなかのボリュームです。
記念日など事前に伝えておくと、デコレートサービスもしてくれます。※内容は季節などにより変わります。
ドリンクは、紅茶ブランド・Dilmah(ディルマ)やLUPICIA(ルピシア)のほか、コーヒーやソフトドリンクと、迷ってしまうほど種類が豊富。
ホテルオリジナルのフレングランス「Noble Harmony」をモチーフにした、オリジナルカクテルもおすすめです。左から、すっきりとした味わいの「プレジデンシャル ジン・トニック」、バラの香りをほのかに感じる「ローズエレガンス」、オレンジジュースと金木犀(きんもくせい)のシロップで爽やかに仕上げた「マンダリンクーラー」。いずれもノンアルコールなのでお酒が苦手という人も楽しめます。
ティータイムを楽しみながら、知的要求も満たすさまざまな本との出合い
ラウンジには、各所に本棚が設けられていて、書籍数は約1,000冊。選書は、東京・六本木にある入場料が必要な本屋「文喫(ぶんきつ)」や、ブックホテル「箱根本箱」を手がけた出版取次大手の日本出版株式会社のブックディレクションブランド「YOURS BOOK STORE」によるもの。
場所を移動して、読書タイム。本の世界にどっぷりと浸るなんていつぶりだろう…。静かに時間が流れて行きます。
書籍は、大阪にまつわる本、アート、ライフスタイル、リラックス、リフレッシュ、児童書などテーマごとに分類されています。写真集に小説、エッセイ、料理本などジャンルも多岐にわたるので、お気に入りの一冊がきっと見つかるはず。リーガロイヤルホテルをさらに知りたくなる「リーガロイヤルホテル」に関係する本も用意されています。
書籍は、部屋へ持ち込んでも構わないということなので、数冊お借りして、さらにリラックスモードへ突入。
格式のある落ち着いた空間のモダンクラシックな客室
2021年8月にリニューアルされた「モダンクラシック」のお部屋は、ダブル、スタンダードツイン、デラックスツイン、エグゼクティブツイン、スイートの5タイプ。2002年に「ザ・プレジデンシャルタワーズ」が誕生して以来、初めて改装されたお部屋は上品な雰囲気が漂う落ち着いた空間に仕上げられています。
デラックスツイン
今回宿泊するのは、「モダンクラシック」タイプのデラックスツインのお部屋。41平米の広々とした空間で、グレーを基調に「リーガロイヤルホテル」のコーポレートカラーのグリーンを取り入れたカラースキームが印象的です。
エグゼクティブツイン
こちらは、今回宿泊するデラックスツインのお部屋より少し広めのエグゼクティブツイン。 広々としたバスルームも特徴です。ザ・プレジデンシャルタワーズの全客室にはバスピローやバスソルトも準備されており、手足を伸ばしてゆっくりと過ごせます。
雰囲気の異なる「ヨーロピアンクラシック」タイプのお部屋
ザ・プレジデンシャルタワーズには「モダンクラシック」とは雰囲気が異なる「ヨーロピアンクラシック」タイプのお部屋もあります。
ホテルデザインの名手、ジョン・グラハム氏が手がけたヨーロピアンクラシックをベースに、日本の美意識を取り入れた、エレガントな空間。バスルームもクラシカルで優雅な雰囲気。バスタブの横には独立したシャワーブースを備えています。
ザ・プレジデンシャルタワーズ 共通アメニティ
「ザ・プレジデンシャルタワーズ」で用意されているスキンケアセットは、年齢や性別にとらわれないジェンダーレスコスメ「athletia(アスレティア)」。
トリートメントクレンジングオイル、スムーススクラブウォッシュ、コアバランスオイル、コアバランストーニングローション、スキンプロテクションUVジェル30の5点セット。夜と朝の洗顔用にスムーススクラブウォッシュとコアバランストーニングローションは2袋セットされています。
シャンプー、コンディショナー、ボディウォッシュは、茶道に魅せられフランスで誕生したスパ・スキンブランド「テマエ」を用意しています。
イブニングタイムまでお部屋でリラックスしたひととき
客室にはティータイム用に、ボタンひとつで本格的なコーヒーが淹れられるカプセル式のドリップコーヒーメーカー・マシンが用意されています。コーヒーだけでなく、紅茶やお茶もあるので、気分に合わせて選べますね。
イブニングまでは少し時間があるので、部屋でのんびり。ソファに座り、コーヒーを飲みながらラウンジで見つけたお気に入りの本の世界へ…
引き出しに用意されたポストカードを見つけて、久しぶりにペンを執ってみました。書き終えたポストカードはわざわざポストに投函しなくても、コンシェルジュにお願いすれば出してくれます。
夜景と共に、お酒に合うオードブルを愉しむ
美しい都会の夜景が広がる時間。いい具合にお腹もすいてきたので、お楽しみのイブニングをいただきに、再びラウンジへ。昼間とは異なり、照明が落ちたラウンジはムーディーで、窓に広がる夜景の美しさが際立ちます。
イタリアのロンバルディア州ロディ地区で生まれたチーズ・ロディジャーノを添えた生ハムは人気の一品。
スイミングクラブの利用は無料!就寝前のエクササイズで快眠を誘う
アネックス6階にある「ロイヤルスイミングクラブ」は23時まで営業しているので、就寝前に軽くひと泳ぎ。「ザ・プレジデンシャルタワーズ」宿泊者は無料で利用することができます。
スイミングクラブのプールエリアには、競泳プールのほか、シェイプアッププールやジャクジーなどを完備。水着はレンタルの用意もあります。
スイミングクラブには、浴室や、ドライサウナ(遠赤外線)、ミストサウナ、マッサージやアロマオイルなどの施術を受けられるリラクゼーションルーム(有料)もあり、リラックスした時間を過ごせます。
ロイヤルスイミングクラブ(アネックス6階)
- 受付
- 7:00~23:00
- プール
- 競泳プール:7:00~23:00
シェイプアッププール:7:00~21:00
ジャグジープール:10:00~21:00
レンタル(1回):女性水着1,100円~、男性水着550円
(バスタオルやタオルはスイミングクラブに用意があります) - 浴室・休憩室
- 8:00~23:00
- リラクゼーション
- 10:00~23:00(最終受付 22:00)
目覚めもばっちり!ビュッフェスタイルの朝食でエネルギーチャージ
気持ちよく目覚めた朝は、お腹もぺこぺこ。朝食をいただきにラウンジへ向かいます。
ビュッフェ台は和食と洋食に分かれていて、現在は新型コロナ感染症拡大防止のため、一つ一つ小鉢に取り分けられています。
新潟の新ブランド・新之助を使ったつややかなご飯、大阪で最も古い味噌屋として知られる「大源味噌」のみそ汁、焼き魚、玉子焼き、煮物、胡麻豆腐、とろろ、明太子、納豆、海苔などの和総菜がたくさん!いろんなお料理を少しずついただけるのもうれしいポイントです。
なかでも人気なのが、北海道産のいくら。たっぷりとご飯にのせて「いくら丼」にして召しあがる方が多いそうです。最初は「いくら丼」で、後半はとろろを加えて「いくらとろろ丼」と、いろいろと楽しむのもおすすめ。
洋食は、サラダをはじめ、ハムやフルーツ、ヨーグルトが並びます。パンは、1階「グルメブティック メリッサ」で人気の「クローネ」を朝食用にアレンジしたものや、ミニクロワッサン、デニッシュアップル、チョコレートデニッシュなど5種類がラインナップ。
スタンドクッキングでは、シェフが目の前で温かい卵料理を作ってくれるサービスも。「フォアグラ入りオムレツ トリュフソース」「トリュフ入りスクランブルエッグ」など数種類の卵料理から選べ、ソーセージやベーコンなどを添えて運んできてくれます。
また、「オールデイダイニング リモネ」の前身であるコーヒーハウス「コルベーユ」で人気を博したミックスジュースの復刻版も外せません。各種フルーツとオレンジジュースに加え、味の決め手として「苺のアイスクリーム」がミックスされています。
ホテルライフ、最後の食事。豊富な朝食メニューを味わった後は、優雅にスパークリングワインとフルーツで締めくくり。日常を忘れて幸せ気分満開です。名残惜しくて、このままもう1泊したい…。そんな思いにかられました。
ホテルの味を持ち帰り。ホテイチの先駆け「グルメブティック メリッサ」へ
「リーガロイヤルホテル」の味をテイクアウトできる「グルメブティック メリッサ」。総菜をはじめ、ケーキやパンなど約300種類の商品が並ぶ、マルシェのような賑やかさが魅力。数ある商品の中で、ぜひ、買って帰りたいおすすめ商品を3つご紹介します。
RIHGA ROYAL RICH~牛ほほ肉の赤ワインソース煮込み~
サスティナブルブランド「カンナチュール」とリーガロイヤルホテルの五嶋料理長がホテルのレシピを用いて共同開発した缶詰。家庭で手軽にホテル自慢の味が楽しめます。長期保存が可能なのでお土産としても最適です。
プティフール・セック
先人のフランス人シェフのレシピを受け継ぎ、VIPにも愛されたクッキーを再現した「プティフール・セック」。一つ一つ手作りされているので、一日に限られた数しか作ることができない特別なお菓子。見つけたら、手に入れたい逸品です。
ロイヤル・リッチ シフォン
シフォンケーキのようにふんわりと柔らかく、優しい食感のプレミアム食パン。フランス・イズニー社のA.O.P.認証発酵バターの贅沢な香りが口いっぱいに広がります。お土産にすれば朝の食卓がリッチになること間違いなし。
「グルメブティック メリッサ」
- 営業時間
- 10:00~20:00 ※2022年3月現在10:00~19:00の短縮営業中
「リーガロイヤルホテル」で、自分のためだけに使った時間。そんな時間に寄り添う一流のサービスと味わい、そして、なによりもスタッフの方が作り出す空気感がとても心地よく、素敵でした。
「ザ・プレジデンシャルタワーズ」に一度宿泊すると、今度は、気のおけない友人と、あるいは一緒に旅行に行くことが少なくなった両親となどシチュエーションを変えて何度も訪れたくなります。最上級のもてなしを受けられる「リーガロイヤルホテル」の優雅で贅沢な空間へ、日ごろ頑張る自分へのご褒美はもちろん、大切な人と訪れてみてください。きっと大満足の時間を過ごせるはず。
リーガロイヤルホテル
- 住所
- 大阪府大阪市北区中之島5-3-68
- アクセス
- 京阪中之島線「中之島」駅直結
JR「大阪」駅より無料シャトルバスで約10分 - 駐車場
- 477台
- チェックイン
- 15:00
- チェックアウト
- 11:00
- ザ・プレジデンシャルタワーズ 客室タイプ
- ツイン(スタンダード、デラックス、エグゼクティブ)、ダブル(スタンダード、デラックス)、スイート、エグゼクティブスイート(デラックススイート、モナークスイート)
- ザ・プレジデンシャルタワーズ宿泊者限定サービス
- ・専用ラウンジでのチェックイン/アウト
・ウエルカムドリンク
・専用ラウンジでのアフタヌーン、イブニング、朝食、ドリンクサービス
・室内プール・サウナ利用無料
・パーソナルコンシェルジュによる滞在サポート(お手配品の準備、靴磨きサービス、プレスサービスなど)
・チェックアウト後1時間は専用ラウンジ利用可(ドリンクバーのみ)
・無料Wi-Fiインターネット接続
・VOD無料
・駐車場代金無料
撮影:福羅 広幸 取材・文:惣元 美由紀
※掲載内容は2022年2月の取材日時点のものです。ご利用時と異なることがありますのでご了承ください。