宿泊客限定のアクティビティで冬の西表島を満喫!「星野リゾート 西表島ホテル」

星野リゾート 西表島ホテル

2021年7月、奄美大島、徳之島、沖縄島北部とともに世界自然遺産に登録され、世界的にもその価値が認められた「西表島(いりおもてじま)」。独自の多様な生態系を持ち、イリオモテヤマネコをはじめとするたくさんの絶滅危惧種が生息しています。また、取材時の1月でも平均気温が18度ほどあるため、冬もさまざまなアクティビティが楽しめるのが魅力です。

そんな西表島の自然を満喫できるホテルが、「星野リゾート 西表島ホテル」。「日本初のエコツーリズムリゾート」を標榜しており、サステナビリティに配慮した居心地の良いホテルを拠点に、宿泊客限定のさまざまなネイチャーツアーを体験することができます。トレッキング、カヤックなどのアクティビティを楽しみ、島の大自然に溶け込んだ2泊3日の大充実ステイを紹介します。

 

【1日目】
石垣港離島ターミナルから高速船で西表島へ

離島ターミナル

西表島へは石垣島を経由して向かいます。石垣空港から直行バス、または路線バスに乗って30~45分で石垣港離島ターミナルへ。タクシーでも約30分で到着します。

石垣港離島ターミナルから西表島へ向かう高速船は、上原港行きと大原港行きの2路線がありますが、「星野リゾート 西表島ホテル」から近い上原港行きの船を利用します。約45分の船旅を経て、上原港に到着です。港では西表島ホテルのスタッフがシャトルバス(無料)で迎えてくれ、10分ほどでホテルに着きます。

上原港行きの高速船が強風や高波で欠航した場合でも、波が比較的おだやかな大原港行きの航路は運航することが多いのだとか。焦らず、両方の運航状況をチェックしてください。上原港行きが欠航になった時は、大原港へも西表島ホテルのシャトルバスが迎えに来てくれます。

 

星野リゾート 西表島ホテル
星野リゾート 西表島ホテル

ホテルの入り口では、イリオモテヤマネコをモチーフにしたかわいいイラストロゴの看板がお出迎え。敷地内には西表島らしい亜熱帯植物が茂り、本州ではあまり見ることのできない昆虫や動物に出会えることも。

オレンジ色と黒い模様のコントラストが美しい蝶を目撃し、南の島へ来たことをさっそく実感! 宮古島以南の南西諸島に分布するスジグロカバマダラという蝶だそうです。

 

星野リゾート 西表島ホテル

島内最大規模のホテルだけに、ロビーも広々としていて開放感抜群! 亜熱帯の植物をイメージした装飾がリゾート気分を盛り上げてくれます。床にはイリオモテヤマネコの足跡のようなキュートなマークも見られ、小さな遊び心に笑みがこぼれます。

 

日本初のエコツーリズムリゾートを目指す「星野リゾート 西表島ホテル」

チェックイン

西表島ホテルの大きな特徴は、西表島の自然を自然を守っていくためにエコツーリズムに取り組んでいること。「エコロジカルなホテル運営」「島の魅力と価値を感じるネイチャーツアー」「イリオモテヤマネコの保護活動」を3つの柱とし、チェックイン時には「ゴミは持ち帰る」「ドライブをするときは時速40km制限を遵守して動物を守る」など、滞在を楽しむための島でのルールを宿泊客に伝える「インフォームドチェックイン」を行っています。

また、「1WAYプラスチックフリー」に挑戦しているため、使い捨てのアメニティを置かず、2泊以下の宿泊時はベッドメイキングも省略しています。歯ブラシ&歯磨き粉、クシ、カミソリ、メイク落としなど必要なものは持参するようにしましょう。使い捨てのアメニティやベッドメイキングがなくても快適に過ごすことができ、これまで当たり前と思っていたサービスは、実は過剰だったのかもしれないと気付かされました。

 

ウォーターサーバー

さらに、「ペットボトルフリー」にも取り組んでおり、客室にペットボトルのミネラルウォーターは置かず、ショップや自動販売機でのペットボトル飲料の販売もしていません。その代わり、ウォーターサーバーがフリーラウンジに設置されていて、24時間いつでも利用することができます。マイボトルを持参するのを忘れても、ホテルオリジナルのオレンジ色のボトルを無料でレンタルできるので、安心です。

 

ウォーターボトル

レンタルボトルだけでなく、色違いのグレーのオリジナルボトルを800円で購入することもできます。また、宿泊客1組につき1つ、イリオモテヤマネコをモチーフにしたオリジナルのエコバッグをプレゼント。旅から帰っても楽しい体験を思い返しながら、プラスチックゴミを減らすなどエコな活動につなげられそうです。

 

紙カップ

フリーラウンジにはウォーターサーバーのほか、コーヒーマシンやティーバッグ、パイナップルジュース、さんぴん茶なども置かれ、どれも自由に楽しめます。プラスチックのフタやストローを使わない、すべて紙でできたバタフライカップが用意されています。

 

プール

敷地内にはブーゲンビリアに囲まれた屋外プールもあり、一年中開放。冬でも天気が良く、気温が高い日はプールで遊ぶ人もいるそうです。温水のジェットバスも備えているので、体が冷えてしまったら温めることができます。水に入らなくても、プールサイドのチェアに寝転んでのんびり過ごすのもいいですね。

 

星野リゾート 西表島ホテル

客室はすべて海に面していますが、部屋に入る前にふと後ろを振り返ると、見渡す限り緑の山々が広がっていました。約90%がジャングルに覆われた西表島。ビーチ沿いに建つ西表島ホテルでは、海と山の魅力を両方感じることができます。

 

心地よい波の音が聞こえる客室は全3タイプ

デイベッド付きの広々とした「デラックスツイン」

客室

西表島ホテルは全139室。3つのタイプがあり、なかでも54平米という広さを誇るのが「デラックスツイン」です。130×200cmのゆったりとしたベッドが2台並び、その向かい側にはちょっとした休息にぴったりのデイベッドが。モダンで落ち着いた雰囲気のインテリアで、ベッドサイドには西表島のジャングルをイメージしたファブリックパネルがセンスよく飾られています。

「非日常を楽しんでほしい」と、あえて客室に時計は置いていません。最大4名まで宿泊できるので、友人同士、カップル、ファミリーと、どんな旅にも合いそうです。

 

客室

テーブルとイスが置かれた広いテラス。防風林の向こうにはビーチが広がっていて、海風を感じながらリラックスできます。日が暮れる時間帯に波の音を聞きながら泡盛を一杯、なんて過ごし方もいいですね。

 

バスルーム
バスルーム

シンプルで使いやすい洗面台とバスルーム。「デラックスツイン」には湯船のほかにシャワーブースも付いていて、アクティビティの後にサッと汗を流すのに便利です。

 

アメニティ

アメニティは環境負荷を軽減するため、すべて詰め替え可能なポンプボトル式。ハンドソープのほか、星野リゾートオリジナルのシャンプー、コンディショナー、ボディソープが用意されています。

 

スタンダードな「スーペリアツイン」

客室

最大5名まで泊まれる「スーペリアツイン」は42平米。窓を開けると波の音や鳥の鳴き声が聞こえてきます。こちらにもデイベッドが備えられていて、リゾート感たっぷり。デイベッドに寝そべりながら本を読んだり、おしゃべりしたりと、思い思いに過ごすことができます。

 

ファミリーに最適な「スーペリアロフト」

客室

ファミリーにおすすめなのが、ロフトベッドを備えた42平米の「スーペリアロフト」。最大4名まで宿泊でき、2台のベッドを付けて子どもと添い寝をすることも可能です。こちらは西表島の自然をテーマにしたインテリアで、壁のエメラルドグリーンは海の浅瀬、床のネイビーブルーは深海、ソファのグラスグリーンはジャングルを表現しているそう。

 

木々に囲まれた屋外ラウンジ「ジャングル Kichi」でくつろぐ

KICHI

チェックインを済ませたら、敷地内の森の一角にあるラウンジ「ジャングル Kichi(キチ)」へ。動物に負荷をかけないよう照明は最小限に抑えられていて、生い茂る木々にひっそりと囲まれた、まさに秘密基地のような空間です。西表島に関する本などが置かれており、自由に読んでOK。館内からドリンクを持ち込むこともできるので、ハンモックチェアに座って読書を楽しむのもいいでしょう。

 

一歩足を踏み入れれば別世界!ジャングルで動植物を観察

イリオモテガイドウォーク

その後、「ジャングル Kichi」の脇から森の中へ入り、歩きながら生態系について学ぶプログラム「イリオモテガイドウォーク」のジャングルコースに参加。1日5回実施されていて、参加無料です(要予約)。散策するのはホテル敷地内のジャングルなので、体力に自信がない方でも大丈夫。約45分間、西表島の動植物に精通したスタッフがガイドしてくれます。スタッフの方のように、天気が良ければ半袖でも大丈夫!

 

イリオモテガイドウォーク
イリオモテガイドウォーク

敷地内といっても、一歩足を踏み入れると「ホテルにこんなジャングルがあるとは!」と驚いてしまうほどの別世界が広がり、さまざまな亜熱帯植物に出合うことができます。大きく広がった葉が特徴のオオタニワタリや、ハブのようにほかの木に絡まりつくハブカズラなど、ユニークな植物の生態をガイドスタッフがわかりやすく教えてくれます。

 

イリオモテガイドウォーク

亜熱帯地域に分布する樹木といえば思い浮かぶガジュマルもあちこちに。幾重にも伸びた根に強い生命力を感じます。

 

イリオモテガイドウォーク
イリオモテガイドウォーク

倒木にできたタカサゴシロアリの巣や、かつてあった集落の名残であるタカセガイの貝殻といった、ただ歩いているだけでは見逃してしまいそうなところまでスタッフの方が解説してくれて、あっという間の45分でした。植物や植物について知ることで西表島の自然をぐっと身近に感じるようになり、このあとの滞在が一層楽しいものになりそう!

 

イリオモテガイドウォーク

期間
通年
時間
12~3月/9:00、10:00、14:30、15:30、16:30
4~11月/9:00、10:00、15:00、16:00、17:00
料金
無料(要予約)
定員
各回10名(宿泊者限定)

 

西表島名物も味わえる大満足のビュッフェディナー

ディナービュッフェ

ディナーはビュッフェ形式で、いろいろなメニューを好きなだけ食べられるのがうれしいところ。「グルクンの南蛮漬け」「ソーキ煮」「ジーマミー豆腐」といった沖縄ならではの料理をはじめ、和食、洋食、エスニック料理と幅広い年齢層が楽しめる多彩なラインナップになっています。

 

ディナービュッフェ

さらにメイン料理3品が1日おきに変わり、この日は「イリオモテの日」として、西表島で親しまれている食材を使ったメニューが登場。目の前で調理した温かい料理をスタッフがサーブしてくれます。

 

ディナービュッフェ

メインはいずれもオリジナリティあふれるものばかり。「牛肉の鉄板焼き パインソース添え」は、パインの甘酸っぱさが牛肉の旨みを引き立てる一品。島らっきょうの素揚げが添えられています。

ガザミと言われるワタリガニが豪快に入った「ガザミ汁」は隠し味に黒糖を使っていて、優しい甘さが疲れた体に染み渡りました。西表島でカマイと呼ばれるイノシシの肉を煮た「黒糖カマイすき焼き」にも黒糖が使われていて、濃厚なイノシシの脂と黒糖の風味がよく合い、ご飯がすすみます。

 

ディナービュッフェ

ドリンクは、豊富な泡盛がなんと飲み放題! 八重山諸島で造られた泡盛が毎日6種類ほど用意され、美しい琉球グラスで味わうことができます。銘柄に迷ったら、スタッフの方がおすすめの一杯を提案してくれますよ。

また、泡盛と南国のフルーツを使ったカクテルも日替わりで2種類ずつ提供。この日はパイン×ミント、マンゴー×ブラッドオレンジのカクテルで、どちらも甘めで飲みやすく、華やかな見た目に気分が上がりました。

 

西表島が世界自然遺産になった理由を楽しく学ぶプログラム

世界遺産の学校

夕食を終えたら、隔日で開催されているプログラム「世界遺産の学校」に参加するためロビーへ。西表島に暮らしているさまざまな動物の生態について、スタッフが時にクイズを交えながら楽しく紹介してくれます。西表島が世界自然遺産に登録された理由である生物多様性について知ることができ、これからどんな動植物たちに出合えるか、わくわくしながら1日目を終えました。

 

【2日目】
フルーツをのせた黒糖フレンチトーストでお目覚め

朝食ビュッフェ
朝食ビュッフェ

朝食もビュッフェスタイルで、パン派もご飯派も大満足のラインナップです。なかでも必食なのは、特製の黒糖パンをアパレイユに一晩じっくりつけこんだフレンチトースト。スタッフが目の前で焼いてくれ、トッピングも豊富に用意。キウイやパインなどのフルーツ、生クリーム、メープルシロップで甘く仕上げるもよし、ベーコンやスクランブルエッグをのせて食事系にするもよし、自分の好みの味にすることができます。

 

ジャングルの奥地にある秘境「ナーラの滝」へ!

白浜港ターミナル

2日目はいよいよアクティビティに参加。西表島ホテルが主催する多様なアクティビティの中から、ジャングルクルーズ、カヤック、トレッキング、滝の見学などさまざまな体験がいっぺんにできる「秘境ナーラの滝へ ダイナミック西表島アドベンチャー」を選びました。

13〜65歳であれば初心者も参加できるコースですが、服装は重要。1、2月の最高気温は20度前後あるものの、最低気温は10度前後となり、寒暖差が大きくなります。濡れてもいいように水着を着用し、その上にレギンスやラッシュガード、寒さ対策のウィンドブレーカーを着込んで参加しました。フェルトブーツ、リュック、タオル、軍手、雨天時のカッパなどは借りることが可能です。

午前9時にロビーに集合。フェルトブーツに履き替え、15分ほど車に乗り白浜港へ。ここでボートに乗り換え、仲良川(なからがわ)を上ってトレッキングの入口に向かいます。

 

ダイナミック西表島アドベンチャー

ボートで海から仲良川に入り、いざジャングルクルーズ! どんどん川幅が狭くなり、景色が変わっていきます。この日は往路がクルーズ、復路がカヤックでしたが、潮位によっては往路がカヤック、復路がクルーズになることもあるそうです。

 

ダイナミック西表島アドベンチャー
マングローブ

クルーズ中はスタッフが周辺の植物について解説してくれ、観察する楽しみも。実は「マングローブ」は淡水と海水の混ざり合う場所に育つ熱帯植物の総称で、植物自体の名前ではないのだそう。世界で100種類以上あると言われ、日本に生育する7種類すべてが存在するのは西表島だけ。

ここ仲良川では、そのうちのヤエヤマヒルギ、オヒルギ、メヒルギが主に生育し、この3種類が西表島のマングローブ全体の8~9割を占めると教えてくれました。初めは同じように見えていたマングローブが、だんだん見分けがつくように!

 

アダン
ダイナミック西表島アドベンチャー

マングローブのほかにも、興味深い植物がいっぱい。大きな実をつけている植物はアダン。別名パイナップルモドキと呼ばれ、春から夏はオレンジ色に変わります。まさにパイナップルのような見た目ですが、繊維質で甘味が少なく、あまりおいしくないとのこと。きれいな赤い花をつけた木も見つけました。

 

ダイナミック西表島アドベンチャー

乗船してから約40分でトレッキングの入り口となる船着き場に到着。このときには雨が降り始め、ジャングルの天気の変わりやすさを実感しました。

 

ダイナミック西表島アドベンチャー
ヒカゲヘゴ

雨除けも兼ねて帽子をかぶり、トレッキングスタート! 西表島のジャングルを熟知したガイドさんが案内してくれます。途中で見かける植物や昆虫についても解説してくれ、トレッキングの時間がより楽しいものに。

大きなゼンマイのような芽をつけるヒカゲヘゴは日本で最大級のシダ植物と呼ばれ、大きいものでは15メートルほどになるとか。恐竜が生きていた時代から存在するのではないかとも言われています。本当に映画『ジュラシック・パーク』に出てきそうな雰囲気です。

 

ダイナミック西表島アドベンチャー

普段はまったく運動をしないため、森の中を最後まで歩けるか不安でした。でも「初心者の方の参加も多いですし、これまで滝にたどり着けなかった方はいませんよ」というガイドさんの言葉に安心。

さらに冬は涼しいので、暑い夏よりもトレッキングがしやすいとのこと。道が狭くなったり、岩を登ったりするような場面もありましたが、ガイドさんに足を置く場所を教えてもらい、滑ることなく無事に進むことができました。

 

ダイナミック西表島アドベンチャー

40分ほど歩くと、目的地のナーラの滝が見えてきました。この距離でも激しい水の音が聞こえてきます。

 

ナーラの滝

ついにナーラの滝に到着! 滝の前に座って見ると、あまりの迫力に言葉を失ってしまいます。ほとばしる滝しぶきに圧倒されながら、しばし無言でワイルドな水の流れに見入ります。

これだけでも来た価値ありですが、晴れた日には滝つぼに飛び込んで滝遊びをすることもできるんです。今回は雨天で体が冷え切ってしまうので断念しましたが、また機会があれば、ぜひ飛び込んでみたい!

 

ナーラの滝
ダイナミック西表島アドベンチャー

ナーラの滝を眺めながら、贅沢なランチタイム。ホテルが用意してくれたお弁当で、しっかりとエネルギーチャージできました。ガイドさんが食後にコーヒーも淹れてくださり、ホッと一息。

 

ダイナミック西表島アドベンチャー

休憩しながらナーラの滝を満喫したら、船着き場を目指して来た道を戻ります。足元に注意しながら再びトレッキング開始。

 

サキシマキノボリトカゲ

戻る途中で見かけたのは、木の幹に擬態したサキシマキノボリトカゲ。八重山諸島や宮古諸島に生息する準絶滅危惧種です。木の上で暮らしているのでバランスをとるため長い尻尾が必要で、トカゲなのに尻尾が切れないのが特徴。ユーモラスな表情に心が和みます。

トレッキングに慣れたのか、行きよりもスムーズに歩くことができ、体力的にもだいぶ楽に船着き場に戻ることができました。

 

ダイナミック西表島アドベンチャー
ダイナミック西表島アドベンチャー

ここからは、いよいよカヤックに挑戦です。2人乗りのカヤックに乗り、白浜港への道のり約8kmを2時間30分ほどかけて進んでいきます。カヤックも初めてで不安したが、ガイドさんから漕ぎ方を教わり、いざ出航! 同乗したガイドさんのサポートもあり、慣れないながらもなんとか漕ぎ進んでいきます。

カヤックに乗ると目線が下がり、往路のクルーズとはまた違った景色が楽しめます。見渡す限り緑と川の路がどこまでも続き、聞こえるのは鳥のさえずりとパドルを漕ぐ音だけ…。まさに自然と一体になったような貴重な体験でした。

 

ダイナミック西表島アドベンチャー

帰りは干潮の時間。途中でカヤックを降り、干潟に上陸することもできます。

 

ダイナミック西表島アドベンチャー
マングローブ

マングローブ、そして周辺に住む生き物たちを間近で観察しました。スッとまっすぐに伸びたかわいい芽は、マングローブの子ども。こんなに小さな芽が、いずれ複雑な根を持つ大きな木に成長するなんて驚きです。

 

ダイナミック西表島アドベンチャー

干潟には無数の粒のようなものと小さな穴が見えますが、これはミナミコメツキガニがエサを漁る際に押し上げた砂と巣穴で、大量のミナミコメツキガニがいる証拠。人間が近づくとすぐ穴の中に隠れてしまいますが、ほんのり青い色がきれい!

 

ダイナミック西表島アドベンチャー

再びカヤックを漕ぎながら進んでいくと、木々の中に隠れた白い鳥を発見!

 

ダイナミック西表島アドベンチャー

ちょうど潮の流れに乗ることができ、予定より早く2時間ちょっとで出発地点の白浜港に戻ることができました。この頃にはナーラの滝周辺の天候とは異なり、晴れ間も。心配していた寒さもさほど感じることなく、達成感とほどよい疲労感に包まれながら、約7時間のアドベンチャーツアーを終えました。

 

秘境ナーラの滝へ ダイナミック西表島アドベンチャー

期間
通年
時間
9:00~16:00(往復カヤックの日は9:00~16:30)
料金
13~65歳 14,300円(前日18:00までに要予約)
定員
8名(最小催行人数2名~)

 

ホテルから徒歩10秒!月ヶ浜で美しい夕日を眺める

月が浜の夕景

ホテルに戻り、シャワーを浴びて一休みすると夕暮れ時に。ホテルのすぐ目の前に広がる弓なりのビーチ「月ヶ浜」は、夕日が美しいことでも知られています。2022年3月からは、スパークリングワインを片手に月ヶ浜で夕日を眺めるイベント「サンダウナー」も開催予定。幻想的な一時を過ごすことができます。

 

アジアンテイストのディナーに舌鼓

デイナービュッフェ

2日目のディナービュッフェは「アジアンの日」ということで、メイン料理3種が昨日とチェンジ。「ローストビーフ 特製薬味添え」には、サンバルマタというインドネシアのチリソース風の薬味が添えられています。ライム果汁の酸味がきいた甘辛い薬味は、ジューシーなローストビーフにぴったり。

「ふんわりエビつくね」はサトウキビを串代わりにした、ベトナムの伝統料理チャオトム風の串焼き。パクチーとパインチリソースをかけていただきます。豪快な「黒糖スペアリブ」はシークワーサーを搾ると、さっぱり味に変化。すべてオリオンビールとの相性も抜群です。

 

デイナービュッフェ

もちろん、そのほかのメニューも「人参シリシリ」「紅芋サラダ」「エビマスタード」など盛りだくさん。種類がとても多いので、2日目もまったく飽きることなくディナーを楽しめました。

 

西表島の大切な存在、イリオモテヤマネコを学ぶ

イリオモテヤマネコの学校

夕食後は、昨夜の「世界遺産の学校」と入れ替わりで隔日開催されているプログラム「イリオモテヤマネコの学校」に参加。絶滅危惧種であり、西表島の生態系で頂点に立つイリオモテヤマネコについて学びました。

録音した鳴き声を聞くこともでき、想像以上のワイルドさにびっくり。イリオモテヤマネコを守ることは島の自然・文化を守ることにつながるということを知り、改めて自然保護について考える時間となりました。

 

アクティビティで疲れた体を癒す極上のスパ

スパ

この日の終わりは、ホテル内のスパ「西表スパ」で。70分のアロマオイルボディトリートメント「イリムティチヒカラ(西表パワー)」でアクティビティで疲れた体を癒します。

アロマオイルは沖縄を代表する植物でアンチエイジング作用もあるとされる月桃と、さわやかなシークワーサーから選択。リズミカルなマッサージがリンパの流れを良くしてくれ、体がほぐれていくのを感じます。アロマオイルのいい香りも心地よく、いつの間にか夢の中へ…。聞けば、9割以上のお客さんが寝落ちしてしまうんだそう。それも納得の極上のリラックスタイムでした。

男性客も利用でき、空いていれば当日予約も可能ですが、夜の時間帯は特に人気のため、なるべく早めに予約しておくのがいいでしょう。

 

【3日目】
鳥のさえずり、波の音をBGMにマングローブ林で朝ストレッチ

おめざめマングローブストレッチ

3日目は、宿泊客なら予約不要・無料で参加できる「おめざめマングローブストレッチ」でスタート。毎朝、日の出の時刻に合わせて実施される約1時間のアクティビティで、この日は午前7時30分にロビーに集合しました。

ホテルから月ヶ浜ビーチを通り、歩いてマングローブ林へ。空気が澄んでいる西表島ですが、朝の空気は輪をかけて新鮮に感じます。しかもここは、通常の植物より多くの酸素を放出していると言われるマングローブのすぐそば。そんな環境で行うストレッチは気持ちよさも段違いです。

スタッフの方の声に合わせてポーズを取っていくと、体も頭もすっきりと目覚めていきます。複雑な動きはなくどれも簡単なストレッチなので、誰でも気軽に参加できます。

 

レンタサイクルで周辺エリアを巡るのも楽しい!

レンタルサイクル

11時のチェックアウトまでの残りの時間も、西表島を満喫したいところ。ホテルで電動アシスト自転車を借りて、サイクリングを楽しむのもおすすめです。バッテリーの利用時間は約4時間ですが、ホテルの近くのエリアを周るには十分です。予約制で、空きがあれば当日利用も可能。幼児を乗せられる自転車も2台用意されています。

 

ホテルオリジナル商品も!お土産を館内のショップで購入

ショップ

ホテル内のショップはお土産も充実。島の特産品や在住デザイナーによるグッズなど、西表島にゆかりのあるアイテムが揃います。アクティビティに欠かせないアウトドアウェアやサングラス、日焼け止め、日用品なども販売しているので、もし忘れてきてしまっても安心ですね。ここでもペットボトルフリーの取り組みの一環で、ペットボトル商品は扱っていません。

 

お土産

おすすめは西表島ホテルオリジナルの2アイテム。大豆、クルミ、ピーナツ、そら豆に西表島産黒糖を絡めた「ナッツ黒糖」(各300円)はおやつにも、泡盛のアテにもぴったり。ちょっとしたお土産にちょうどいいサイズも魅力です。

ホテルのロゴイラストの形をした「イリオモテヤマネコ塩黒糖クッキー(5枚入り)」(1,500円)は、西表島らしさ満点で万人受けするお土産です。

 

ジャングルクルーズで、最後まで西表島の自然を楽しむ!

浦内川ジャングルクルーズ

チェックアウトした後は、帰りの高速船の時間まで島内を観光。西表島ホテルから車で5分ほどの場所に乗り場がある「浦内川(うらうちがわ)ジャングルクルーズ」を体験しました。

 

浦内川ジャングルクルーズ

浦内川(うらうちがわ)は主流長が19km、最大川幅が200mある沖縄最大の川。なんと400種類以上もの魚が生息しているんだとか。「浦内川ジャングルクルーズ」では、浦内川の河口からジャングルの入り口までを遊覧船に乗って進みます。所要時間は片道30分、往復1時間で、出発時刻の10分前までに乗り場に行けばOKです(大人2,200円、小人1,100円、5歳以下無料)。

 

浦内川ジャングルクルーズ

浦内川の川沿いもマングローブなどの植物が生い茂っていて、走行しながら船長さんが軽快な語り口で解説をしてくれます。頬に当たる風が気持ちいいですが、特に冬の天気が悪い時は体感温度が下がるので、ウインドブレーカーなどを用意して防寒対策をした方がいいでしょう。

 

浦内川ジャングルクルーズ
浦内川ジャングルクルーズ

ヤエヤマヒルギは、根元がタコ足のようになって幹を支えています。枯れ木の上に巨大なタカサゴシロアリの巣を発見! 乗船客からどよめきが起こるほどの大きさでした。

 

浦内川ジャングルクルーズ

ジャングルの入り口である軍艦岩に到着すると、船を降りて片道45分の遊歩道をトレッキングし、マリユドゥの滝やカンビレーの滝を見学することもできます。今回は気軽に遊覧船のみの利用だったので、そのまま折り返して河口に戻りました。帰りには、川でSUPを楽しんでいる人たちの姿も見かけました。

 

浦内川ジャングルクルーズ

開催
通年
時間
9:00、10:00、11:00、14:00、15:30(所要時間約1時間)
※大人4名以上で12:30、13:00の臨時便あり
料金
大人2,200円、子ども1,100円
公式サイト
浦内川ジャングルクルーズ

 

上原港、または大原港から高速船に乗って石垣島へ

石垣空港

楽しかった旅も終わり、帰路につきます。行きと同様、ホテルのシャトルバスで港へ向かい、そこから高速船で石垣港離島ターミナルへ。この日は悪天候で上原港から向かう船が欠航したため、大原港から向かうことになりました。運航・欠航は早朝に決定するので、早めに確認しておくようにしましょう。石垣港離島ターミナルからは、バスやタクシーなどを利用して石垣空港に到着です。

 

西表島ホテル
亜熱帯地方だからこそ、冬でも大自然を間近に感じられ、さまざまなアクティビティも体験できる西表島。移動時間はかかりますが、世界自然遺産が持つ魅力は、長旅の労力を軽く上回るはず! 「星野リゾート 西表島ホテル」で、一生の思い出に残る体験をしてみませんか?

 

星野リゾート 西表島ホテル

住所
沖縄県八重山郡竹富町上原2-2
アクセス
石垣港離島ターミナルより船で西表島上原港まで約45分。上原港より車で約10分(無料シャトルバスあり)
チェックイン
15:00
チェックアウト
11:00
客室数
139室

 

撮影/岡村智明 取材・文/土田理奈

 

▼西表島の観光情報

 

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