
広島空港から徒歩約7分の場所にある体験型の食のテーマパーク「八天堂ビレッジ」。人気の八天堂の「くりーむパン」を堪能できるのはもちろん、VR工場見学やパン作り体験などもあり、見どころが満載です。
パンの新しい楽しみ方を体感できる「八天堂カフェリエ」や、人気メニューがたくさんそろったカフェのほか、限定のお土産なども含め、「八天堂ビレッジ」のさまざまな魅力をご紹介します!
目次
「八天堂ビレッジ」へのアクセス

「八天堂ビレッジ」は、冷やして食べる「くりーむパン」でおなじみの八天堂が手がける体験型の「食のテーマパーク」。おいしいパンを食べられるだけでなく、自分で作る喜びや楽しさを感じることができる施設として、2016年にオープンしました。
緑豊かな高台にあり、ファミリーやカップルを中心としたスイーツ好きが集まる、人気のスポットです。

「八天堂ビレッジ」へは、広島空港から歩いて7分ほどで行くことができます。歩道はきれいに整備されていて、ベビーカーでもスムーズに移動できるのも安心です。
空港に到着したら、まずは2階にある駐車場連絡橋へ向かいましょう。広島空港の案内所付近にあるのですぐ分かります。

駐車場連絡橋を渡ったら、斜め左へ。右手にある階段やエレベーターで1階に降りないように注意してください。

直進して突き当たった左手には「第1駐車場」が。ここからさらに奥の「第2駐車場」へ進んでいきます。

「第2駐車場」に着いたらそのまま駐車場の中を進み、石段を登れば八天堂ビレッジに到着です。駐車場の中を通らず、写真左手の緩やかな坂道を進んでもたどり着きます。

石段を登った先にあるのは、八天堂ビレッジの入り口「プロムナード」。八天堂のロゴ看板が目印です。

プロムナードの奥にある「広島みはら臨空工場」からは、パンを焼く香ばしい香りがふんわり漂っています。

「八天堂ビレッジ」は高台にあるため、見晴らしが良いのも特徴。広島空港も望めます。
カフェ×アトリエ!新しいパンの世界が楽しめる「八天堂カフェリエ」

八天堂ビレッジに来たら、まず押さえたいのが「八天堂カフェリエ」。「カフェリエ」とは「カフェ」と「アトリエ」の融合を意味しています。
名前の通り、こだわりのパンケーキなどが味わえるカフェと、オリジナルのパン作り体験やVR工場見学ができる体験工房、ショップが合体した施設です。

体験メニューは事前予約が必要なので、あらかじめ公式サイトをチェックしてから向かいましょう。
VR工場見学&パンデコ作り体験

八天堂カフェリエ内にある専用ルームで、バーチャル工場見学とパンデコ作りの両方が体験できます。

「パンデコ」とは、パンデコレーション(パン細工)の略称。長期保存ができる特別なパン生地を使って、オリジナルの作品が作れます。チョコペンで描く線や生地の焼き加減によって、ひとつひとつ違った表情が生まれるのが魅力です。

作り方は簡単。仕上がりサンプルの中から好きな動物の形を選び、それを見本に形を作っていきます。生地の切り分け方やこね方については、スタッフからレクチャーがあるので未経験でも安心です。


取材時はカメとウサギをチョイスしました。見本のように生地で形を作り、チョコペンで顔や模様を描いたら、焼き上げて完成です!

パンデコを焼いている間に、VR工場見学を体験しましょう。
まずは約3分間、スクリーンで八天堂の歴史を学びます。1933(昭和8)年の創業以来、どのように人気商品を生み出してきたのか。八天堂の歩みについてより深く知ることができる内容です。

次に専用ゴーグルを装着し、「くりーむパン」の具体的な製造工程や商品へのこだわりを大迫力のVR映像で見学。

VR映像は上下・左右360度あらゆる方向から見渡すことができ、没入感があります。あまりのリアリティに、つい何度もキョロキョロしてしまいました。
映像はスクリーンにも映し出されるので、ゴーグルの装着が難しい人やVR映像が苦手な人はそちらを見てくださいね。

バーチャル工場見学を終えてゴーグルを外すと、目の前に焼き立てのパンとクリームが置かれていました。
一緒に食べても良いですが、クリームが入っていない八天堂の「くりーむパン」はここでしか食べられないので、ぜひそのままでも食べてみてください。パン生地の優しい甘みを感じることができます。

さらに、VR工場見学限定のパッケージに包まれた「くりーむパン」のお土産ももらえました。2008年の発売当初から機械包装に切り替わる2021年秋頃までは、手作業でこのように包装されていたのだとか。

工場見学を楽しんでいる間に、先ほど作ったパンデコも焼き上がっていました。世界にひとつだけのオリジナルのパンデコは、ずっと眺めていたくなるかわいさです。
完成品と一緒に磁石とクリップがもらえるので、取り付けて自宅で飾ったり、アクセサリーにしたりすることもできますよ。
VR工場見学&パンデコ作り体験
- 所要時間
- 約60分
- 開催日
- 月~火、木~日
- 定休日
- 水曜日 ほか不定休あり
- 料金
- 1人1,000円(小学生以上)
※対象年齢6歳以上。未就学児のVR工場見学・パンデコ作り体験は1名500円(お土産付)、体験なしの未就学児の同伴可 - 予約
- 1週間前までに要予約
- 詳細
- VR工場見学&パンデコ作り体験
世界にひとつだけのオリジナルパン作り体験

「八天堂カフェリエ」で体験できるコンテンツは、パンデコ作り以外にも。
「わくわくパン作り体験」は1人1,000円、所要時間約30分と、より手軽にトライできるプログラム。「くりーむパン」と同じ生地を使うオリジナルのパンと、用意されたパンにクリームを注入して完成させるパンの2種類を作ることができます。

オリジナルのパン作りは、作品例から好きなものを選び、それを見本にパン生地をこねていきます。


取材時はカメの形にチャレンジしました。手足のパーツを整えたり、顔の表情を描いたりするうちに愛着が沸いてきます。


次は、用意されたパンにクリームを注入します。カスタード、抹茶、チョコレートの3種類の中から好きなクリームを選んで丸いパンの中に詰めていきましょう。
パンはスポンジのようにふわふわしているため、想像以上にクリームがたっぷり入ります。販売されている「くりーむパン」の中のクリームの量の多さを改めて実感できますね。

これ以上入らないところまでクリームを注入したら、包装紙の「バーガー袋」作りへ。オリジナルのパンの分と合わせて2枚用意します。


包装紙は全部で6種類。無地のものに好きな絵や文字を描いたり、「八天堂」のロゴが入っているものにデコレーションを加えたり、思い思いにデザインしたら、中にパンを入れて完成です!
わくわくパン作り体験
- 所要時間
- 約30分
- 開催日
- 月、木~日
- 定休日
- 火、水曜日 ほか不定休あり
- 費用
- 1名1,000円
- 予約
- わくわくパン作り体験 予約ページ(予約優先)
- 詳細
- わくわくパン作り体験

そのほかにも「八天堂カフェリエ」では、さまざまなパン作りが体験可能です。
「もっと本格的な作品にチャレンジしたい」という人には、12段階の「パンデコマイスターコース」がおすすめ。パン作りの基本からリースを作るような上級まで4コースあり、キットがあるので、初心者でも手軽にパンデコ作品が作れます。
パンデコマイスターコース
- 所要時間
- 約60〜120分(コースによって異なる)
- 開催日
- 平日のみ(年末年始を除く)
- 費用
- 1名1,500円〜2,500円(コースによって異なる)
- 予約
- 5日前までに電話受付(電話番号 0848-86-8622)
- 詳細
- パン作り体験
ふわとろオムライスやふわふわパンケーキなど絶品グルメを堪能!

体験コンテンツを満喫したら、カフェで絶品グルメを楽しみましょう。天井が高く、開放感があるカフェスペースでは、八天堂こだわりのクリームを使ったオリジナリティあふれるメニューが味わえます。

一押しは、「石鍋の半熟ハヤシオムライス」(サラダ、季節のスープ、カスタードクリーム付き 1,650円)。牛肉煮込みの濃厚ハヤシソースと広島県産のふわとろ卵を一度に味わえる逸品です。
そのまま食べてももちろんおいしいですが、別添えのカスタードクリームをつけて”味変”ができるのもポイント。コクのあるハヤシオムライスにこだわりの濃厚なカスタードを混ぜると、まろやかさが加わります。

デザートメニューで押さえておきたいのが「わくわく くりーむぱんケーキ」(1,420円)。パンケーキに、八天堂のクリーム5種類(上の写真左から、小倉、カスタード、抹茶、生クリーム&カスタード、チョコレート)を付けていただきます。ふわふわのパンケーキと、くちどけの良いクリームの食感がたまりません。
(※パンケーキは注文してからメレンゲを立てて蒸し焼きにするため、提供までの待ち時間は20分ほどかかります)

また、注文したメニューは配膳ロボット「くりーむパンくん号」が、歌いながら席まで運んできてくれます。数に限りがあるため、混雑時は子ども連れの席に優先的に来てくれるのだそう。

厨房の近くにはキッズスペースも設置されています。季節ごとに変わる装飾や、定期的に開催されるイベントにも注目です。
八天堂カフェリエ
- 営業時間
- 月~火、木~金/10:00〜16:00(L.O.15:30)、土・日・祝日/10:00〜17:00(L.O.16:30)
※ぱんケーキはL.O.15:00、土・日・祝日はL.O.16:00 - 定休日
- 水曜日 ほか不定休あり
- 詳細
- 八天堂カフェリエ
定番はもちろん限定商品も!「八天堂本店」でお土産探し

「八天堂カフェリエ」内には「八天堂本店」もあります。定番の「くりーむパン」はもちろん、和菓子や焼き菓子など他店ではなかなか見かけないものまで幅広くラインナップ。ここでしか手に入らない限定商品もあるので、ぜひゆっくり回ってみてください。

おすすめはカスタード、生クリーム&カスタード、抹茶、小倉、チョコレートの「くりーむパン」がセットになった「くりーむパン定番5種セット」(1,480円)。広島みはら臨空工場のイラストが描かれた本店限定ボックスに入っていて、見た目もかわいい!

メレンゲと生地を優しく合わせたふわふわな生地に、八天堂のカスタードクリームが入った、本店限定「生ぱんケーキシフォン」(300円)も見逃せません。軽やかなくちどけで、つい何個でも食べてしまいたくなるおいしさです。数量限定なので、早めにゲットしましょう。

自分用に買うなら、本店限定「揚げくりーむパン」(テイクアウト300円/イートイン306円)がぴったり。外はカリッ、中はもっちりの生地と、とろっとしたクリームの相性が抜群です。購入後すぐに食べたい時は、軽くリベイクしてから提供してくれます。
八天堂本店
- 営業時間
- 月~火、木~金/10:00〜16:00、土・日・祝日/10:00〜17:00
- 定休日
- 水曜日 ほか不定休あり
- 詳細
- 八天堂本店
子どもが喜ぶ遊び場&注目のスポット
「八天堂カフェリエ」で楽しい、おいしいパン体験を堪能したあとは、ビレッジ内の散策に出かけましょう。周辺は山間部に位置する緑豊かな環境で、リフレッシュできる雰囲気。思わず写真を撮りたくなるフォトスポットも満載です。
かわいいミニチュアポニーに会いに行こう


ビレッジ内の「りんくうぷち牧場」には、ミニチュアポニーがいます。土・日限定で餌やり体験が可能です(1回100円)。
メスのクリームちゃんは無邪気な甘えん坊で、オスのマロンくんは食いしん坊な性格なんだそう。餌をあげる際はマロンくんに独り占めされないよう気をつけてくださいね。

「りんくうぷち牧場」のすぐ隣には、プチアスレチックも。数種類の遊具が設置されており、子どもたちが思う存分体を動かせます。見晴らしが良く、大人がひと休みするのにもぴったり。ここからも広島空港が見えますよ。

手前の顔出しパネルは、よく見ると食パンの形になっています。ここで家族一緒に写真を撮るのも良いですね。
みんなで盛り上がれるフォトスポット

八天堂の創業者・森光香氏が、店名を考える際の由来となった地元・世羅町のお堂「八天堂」のレプリカもあります。

「八天堂カフェリエ」近くにあるのは、モニュメント「恋人の聖地」。ベンチもたくさんあり、カップルでゆっくりくつろげる空間です。大切な人と一緒に訪れた記念に、ぜひ写真を撮ってみてください。
そのほか「八天堂ビレッジ」には、手ぶらでバーベキューができるテラスやドッグランなども。詳細は公式サイトで確認してください。
飛行機を眺めてまったりできる「天空カフェ&ファクトリー」

「天空カフェ&ファクトリー」では、ゆったりと落ち着いた店内で飛行機を眺めながら、こだわりのコーヒーやランチ、スイーツが味わえます。見た目もかわいらしいドリンクや、パンのメニューも充実していて、テイクアウトも可能です。


「天空カフェ&ファクトリー」はエントランスから見応え十分! 季節によって装飾が異なり、傘や旬のフルーツなどをモチーフに趣向を凝らしたデザインが登場します。フォトジェニックな一枚が撮れそうですね。

イートインの際は、眺めの良い窓際席がおすすめ。タイミングが良ければ、飛んでいる飛行機を見ることもできます。

八天堂自慢の「くりーむパン」を香ばしく焼き上げ、生クリームをトッピングした人気の「メープルナッツフレンチトースト」(イートイン700円/テイクアウト687円)。外側のカラメルを割ると、中からクリームがとろっとあふれるぜいたくな逸品です。

「スペシャリティ コーヒーソフト」(イートイン550円/テイクアウト540円)は、広島の人気観光地・宮島にあるコーヒー店「伊都岐(いつき)珈琲」とコラボした、限定ソフトクリーム。絶景を見ながら食べるのにぴったりです。
天空カフェ&ファクトリー
- 営業時間
- 月~火、木~金/10:00〜16:00(L.O.15:30)、土・日・祝日/10:00〜17:00(L.O.16:30)
- 定休日
- 水曜日 ほか不定休あり
- 詳細
- 天空カフェ&ファクトリー
人気スイーツやお土産をチェック!「空の駅 オーチャード」

最後は「空の駅 オーチャード」へ。「オーチャード」とは果樹園のこと。その名の通り、フルーツをテーマにしたスイーツが充実したショップです。

店内には物販スペースとイートインスペースがあります。季節のフルーツを使ったとっておきのスイーツのほか、地元の三原市や世羅町の名産品や限定品もあるので、お土産選びにも最適。さらに、広島空港からの就航便がある北海道や沖縄の物産コーナーも豊富です。
限定メニューなど、イートインの人気スイーツを紹介!

イートインの1番人気は、「ホイップたっぷりいちごパフェ」(1,500円)。こだわりの生クリームといちごをたっぷり盛ったスイーツです。いちごの酸味とクリームの甘みのバランスがちょうどよく、1人でもぺろりと食べられます。
続いて人気なのが、「八天堂監修カスタードソフト」(500円)。八天堂の代名詞である「カスタード」をイメージした、オリジナルのソフトクリームです。一口食べると、卵の濃厚な味わいが広がります。
「いちごシェイク」(500円)は3番人気のメニュー。バニラシェイクの上のいちごはジューシーで酸味があり、シェイクの甘さとのバランスが絶妙。シンプルで満足感のある一杯です。フルーツはシーズンごとに変わります。

そのほか、季節限定のスイーツも。ジューシーでフレッシュな旬のいちごを特製クリームとふわふわのスポンジ生地で挟んだ「三原いちごのフルーツサンド」(500円)は、土・日のみの数量限定なので、早めの来店をおすすめします。
これだけは押さえたい!お土産の人気&限定商品

「空の駅 オーチャード」はスイーツだけでなく、スナック系のお菓子や地酒なども充実。ここでは、人気のお土産や限定商品をご紹介します。
お土産の1番人気は「塩そばまえだ監修 塩そば」(2人前1,000円)。広島県三原市にある人気店「塩そばまえだ」監修の限定商品。魚介の旨みが感じられる、軽やかでさっぱりとしたスープが特徴です。
次に人気なのは「本気のめろんぱん レモン&カスタード」(300円)。サクサクとしたクッキー生地に、広島県産レモンのフレッシュなマーマレードとカスタードクリームが調和した特別なメロンパンです。
さらに、「果樹園だより温州みかん」(950円)は、「空の駅 オーチャード」オリジナルブランド「果樹園だより」の商品。瀬戸内の自然に恵まれた環境で育った温州みかんの、凝縮された甘みを存分に感じられるジュースです。

そのほか、三原市の民芸品・三原だるまをモチーフにした「広島三原だるまベリー」(648円)や、名産のたこを使った「たこせん」(600円)、「縁起だるまたこ煎餅」(389円)など、地元色のある商品も満載。熱燗を注ぐだけで「たこ酒」を作れる「たこ酒用 蛸」(756円)は、お酒好きに最適です。

自分用や贈り物にもおすすめなのが、地元・世羅町の「世羅ワイナリー」が手がける「1杯の世羅」(550円)。パウチに入ったワインなので、持ち運びの心配がないのもうれしいポイントです。

オリジナルの「世羅の梨果汁を使用した焼肉のタレ」(648円)も、同じく世羅産の果実を使った商品。このタレに肉を漬け込んで焼くと絶品なのだとか。そのほか、瀬戸内レモン使ったドレッシングなど豊富にそろいます。
空の駅ORCHARD オーチャード
- 営業時間
- 月~火、木~金/10:00〜16:00、土・日・祝日/10:00〜17:00
- 定休日
- 水曜日 ほか不定休あり
- 詳細
- 空の駅 オーチャード

広島空港から歩いて行ける体験型食のテーマパーク「八天堂ビレッジ」。パンの魅力をさまざまなアプローチから味わえるだけでなく、レジャーやお土産スポットとしても満足度の高い人気施設です。時期ごとにさまざまなフェアやイベントも開催されているので、広島旅行の始まりや帰るときなどに、ぜひ訪れてみてください。
八天堂ビレッジ
- 住所
- 広島県三原市本郷町善入寺用倉山10064-190
- 営業時間
- 月~火、木~金/10:00〜16:00、土・日・祝日/10:00〜17:00
- 定休日
- 水曜日 ほか不定休あり
- 料金
- 入場無料
- 駐車場
- 150台(無料)
- 公式サイト
- 八天堂ビレッジ
取材・文/曽我 佳奈代 撮影/猪俣 淳