海と山に恵まれた加賀。その風土が育む食材と、大陸からもたらされた文化、全国から北前船で運ばれる全国の食材が融合し、加賀は独自の食文化を形成してきました。見た目の美しさもその特徴です。割烹加賀では、そんな加賀料理をランチで手軽に味わうことが出来ます。店主のおすすめは「焼きごま豆腐」。九谷焼のふたを開けたとたんに広がるごまの香りは、一食の価値があります。

北前船のもたらした華美な文化の一方で、海産物の宝庫として、素材の味をそのまま味わう文化も加賀には根付いています。その代表が「浜煎り」。漁師が船上で調理し手軽に食べていたもので、魚や海老を塩水だけで煎り付けます。新鮮な魚介がとれる加賀だからこそ味わえる郷土料理です。　

「けしず」や「きしず」と呼ばれる、加賀の伝統調味料。ごまや豆腐、落花生など9つの材料を大きなすり鉢でとろとろになるまで混ぜ合わせます。カラフルな葛きりをけしずにつけて口に運べば、濃厚かつ複雑な風味の中で、つるつるとした葛きりが踊りだす。このけしずが食べられる山ぼうしでは、蕎麦打ち体験もでき、伝統の味と職人の技どちらともに触れることができます。

加賀市内で採れた旬の野菜・果物を新鮮なうちに入手できるのが元気村。店内は、観光客はもちろん地元のお客さんもたくさん。元気いっぱいの店員さんが加賀市産の野菜のおすすめ調理法も教えてくれます。その土地でしか味わえない新鮮な野菜やフルーツは、お土産にも大変喜ばれます。

和食文化の代表・豆腐。普通は豆乳とにがりを使って作られますが、片山津温泉では塩泉を使った豆腐を手作り体験することができます。ふわふわと上がってくる豆腐は、できたてのうちに口の中へ。豆腐ってこんなに美味しかったんだと思うこと間違いなしです。

米食文化の代表とも言えるおにぎりですが、竹の浦館では「こっさめし」というご飯を食べることができます。こっさとは加賀地方で枯れ松葉のことを言い、薪ではなくこっさを燃料にして強い火力で一気にかまどで炊き上げたのが「こっさめし」です。お米本来の甘みを引き立て、もちもち感がたまりません。ほのかに松葉の香りも漂います。また、お土産処で販売している筍酢と梨酢もおすすめ。フルーティーな香り漂う特別なお酢です。