寒さ厳しい冬真っ盛りの奥飛騨温泉郷。大自然の寒さだけでなく、温かさにも触れてみたい。大地に育まれた種類豊富な温泉が身も心も癒してくれる。雪を眺めてほっこり湯浴み。温かい人々と美味しいもの。五感をフル動員して、奥飛騨の真冬を堪能しよう。
奥飛騨温泉郷は岐阜県北部、北アルプスの懐にある、「平湯・福地・新平湯・栃尾・新穂高」の5つの温泉の総称です。
別府温泉、由布院温泉に次ぐ豊富な湯量が自慢。それぞれの温泉地へのアクセスも良く、湯巡りも楽しめます。
その名の通り、森の中に作られたお風呂。自然の趣きをそのまま活かした露天風呂は、男湯に7つ女湯に9つの湯舟を持つ。木造りに岩風呂、それぞれに異なる濁り具合と湯加減になっているので、好みのお湯と眺めを探してみよう。源泉掛け流しの良質なお湯が冷えた体をじっくり温めてくれる。天井が高くレトロ感たっぷりな内風呂は大きな窓で明るい。中からもちゃんと雪見を楽しむことができる。洗い場や脱衣所は広々とし、家族や友達同士のグループでもゆったり過ごせそう。
[住所]岐阜県高山市奥飛騨温泉郷 平湯763-1
[TEL]0578-89-3338
「よく来たねぇ」とおばあちゃんが出迎えてくれそうな懐かしく、落ち着いた佇まいだ。約50年前に福地温泉に移築し改装したという古民家は、囲炉裏や柱、梁、すみずみまで歴史を感じられる。赤く燃える炭火には五平餅やイワナ、情緒を味わいながら一服いただきたい。ここで出される五平餅(200円)は昔ながらの素朴な手作り。立ち寄り温泉「石動(いするぎ)の湯」(500円)もあり、入浴すると五平餅がいただけるという。囲炉裏にあたり、窓の外に目をやればひと味もふた味も違った風情ある雪景が広がっている。
[住所]岐阜県高山市奥飛騨温泉郷福地温泉
[TEL]0578-89-2793
[営業時間]10:00〜17:00
[定休日]水曜日
奥飛騨の麓から望む北アルプスの峰々。それは冬でも多くの登山者が頂を目指す、岳人たち憧れの穂高連峰だ。そんなごく一部、限られた人しか踏み入ることが許されないような雪山にちょっとお邪魔してみよう。ロープウェイで標高差約1,000mをひとっ飛び、神々しい山の大パノラマは必見。展望台は標高約2,156mの山頂西穂高口駅にある。中間のしらかば平駅にはビジターセンターや温泉や焼きたてパンがあり、お楽しみが盛りだくさん。山頂に上がると気温はグンと下がるので防寒をしっかり!
[住所]岐阜県高山市奥飛騨温泉郷新穂高
[TEL]0578-89-2252
[営業時間]4月〜11月:8:30〜16:00/12月〜3月:9:00〜15:30(季節により変動あり)
[定休日]無(天候不良・点検整備の場合、運休することがあります。)
清流蒲田川沿いにたたずむ一軒宿、穂高荘山のホテル。雄大な峰々を望む屈指のロケーションを誇っている。館外にある露天風呂(山峡槍の湯)へはスロープカーを使用。ちょっとしたアトラクションに大人でもわくわく、童心にかえってしまう。泳ぎ出したくなるほど広大な露天風呂(写真は混浴、男女専用がある)は抜群の開放感。雪嶺、川音、谷から望む高い空が、いっさいの雑踏を取り払ってくれる。源泉掛け流しの透き通ったお湯。山に抱かれ、極上の湯浴みが味わえるだろう。
[住所]岐阜県高山市奥飛騨温泉郷神坂577-13
[TEL]0578-89-2252
長年奥飛騨の食堂で腕をふるった小林さんが、昨年新たに構えた店。ガレットが評判だ。「ガレットってフランスのものだけど、実は奥飛騨にも合っていて。元々、塩害で作物が育たない地域で小麦粉の代わりに蕎麦粉を使ってね。ここも谷あいで土地がなくて昔から蕎麦。年配の人に聞くと蕎麦しか食べさせて貰えなかったってね」目玉焼きに野菜がのったガレットは、星5つ!進呈したいほどの絶品。小林さんと気心しれた常連さんとの会話は笑いが絶えない。ひとりでも気軽に立ち寄れる場所だ。
[住所]岐阜県高山市奥飛騨温泉郷一重ヶ根1498
[TEL]0578-89-2434
[営業時間]11:00〜16:00、18:00〜24:00(L.O.23:30)
[定休日]水曜日
福地温泉の小径を上がった先に、秘湯の名にふさわしい草円はある。山に寄り沿うように建ち、しんとした雪景色が似合う温泉宿だ。木造りの露天風呂は大きさ程よく、自家源泉で掛け流しの柔らかいお湯をたたえている。江戸時代の民家を再生したという草円は、昔ながらの山里の雰囲気が漂いつつも現代の洗練された趣きもあわせ持ち、不思議な居心地良さ。二人旅や家族旅、ごくごく近しい人と静かにすごしたい、そんな宿でもある。
[住所]岐阜県高山市奥飛騨温泉郷福地温泉831
[TEL]0578-89-1116
飛騨のどこへ行っても見かける「さるぼぼ」。昔から親しまれてきた人形で、“ぼぼ”は赤ちゃん、“さる”は猿で去ると同音であることから災いが去るなど縁起物とされている。元来の赤色のさるぼぼに加え、青や緑、黄色、ピンク、カラフルなさるぼぼがお土産売り場を彩る。お守り代わりにひとつ受けて帰りたいもの。そして飛騨名産の食も見逃せない。朴葉みそや赤かぶ丸漬けや山椒。自然の恵みをたっぷり含んだ体にやさしいお土産だ。旅のクライマックスは楽しかった思い出をカタチにかえよう。
アイスもなか
湯上がりには冷たいスイーツ。奥飛騨産のアイスが濃厚な味わい。
カレー専門店 弱尊(じゃくそん)の飛騨牛すじカレー
じっくり煮込まれた飛騨牛とルーの甘みが絶妙。クセになる!
夕暮れ間近の雪山を見下ろす。白と青とオレンジがとても幻想的。
ロープウェーの中間駅に設えられた囲炉裏に冷えた手をかざす。
カフェよつばのオーナー小林さん。やさしい人柄に感じる温かさ。
よつば常連Aさん。
「名は出さないでくれよ〜」とてもひょうきん。
つるや商店のおかみさん。
たまごをアツアツのお湯からヒョイッ。
雪に咲く光の華。
よくある庭園灯なのに、なんだかロマンチック。
飛騨大鍾乳洞カラフル!
実は蛍光灯だとコケが生えてしまうそう。
「こんな眺めなかなかお目にかかれない!」雄大な景色をパチリ。
「生きものみたい〜」はるかかなた2億年の時に思いを馳せる。
出口案内板。飛騨大鍾乳洞は全長800mと長く起伏もある道のり!
名物「さるぼぼ」をあしらったお土産。赤色が魔を祓ってくれる。
ちょこんと座った招き猫。
思わず声を掛ける「また来るからね!」
色とりどりの和紙でおめかし。
よそいきテイストのつまようじ。
つららが軒先にぶらりずらり。
寒さが作り出す小さな芸術作品。
平成19年まで飛騨にゅうかわ宿難(すくな)まつりに使われていた鍋。この鍋で約2万人分の料理がふるまわれていたそう。
寒いので暖かくしてお出かけください。
「はんたい玉子」とは一体??もくもくの湯気から揚げた玉子を剥いてみると…白身はとろとろ、黄身はきゅっと固まっている!なるほど、通常の半熟玉子とは、はんたいの固まり方をしているのだった。口の中にふわっと広がる温泉の香り。体の外からも内からも温泉をまるごといただいちゃおう。
つるや商店
[住所]岐阜県高山市奥飛騨温泉郷平湯519
[TEL]0578-89-2605
[営業時間]8:00〜21:00
[定休日]無
栃尾温泉にある共同露天風呂。オープンな脱衣所と岩風呂があるのみで野湯のような雰囲気。寸志200円ほどを入り口の箱に収めてお湯をいただこう。湯舟は男女別。少し熱めのお湯が体を芯まで温めてくれる。ちょっとのぼせてきたら近くの雪をひとつかみして頭に載せてみたり。蒲田川の河原のロケーションは心も体も解きほぐされ悠々閑々、深い山の懐に抱かれた心地よい時間が味わえる。
[住所]岐阜県高山市奥飛騨温泉郷栃尾
[TEL]0578-89-2614(奥飛騨温泉郷観光協会)
[営業時間]8:00〜22:00
[定休日]無
名古屋→(名神高速道)→一宮JCT→(東海北陸道)→高山I.C→(中部縦貫道)→奥飛騨温泉郷
(約2時間40分)
名古屋駅→(ワイドビューひだ)→高山駅→(松本行バス)→奥飛騨温泉郷(平湯温泉)(約3時間15分)
名古屋バスターミナル→(高山行バス)→高山→(松本行バス)→奥飛騨温泉郷(平湯温泉)(約3時間30分)
※時間は目安です。詳細は各交通機関にご確認の上、お出かけください。