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旅の魅力の1つは、何といってもご当地ならではの食を楽しむこと。食を知ればその土地の本当の魅力をより深く感じることができる。そんな“旅先での特別な時間”を求め、冬の広島へ。
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広島に着いてまず食べたいのは、広島グルメの王道・お好み焼!広島駅前のビルに人気のお好み焼店が多数集まっている、ひろしまお好み物語・駅前ひろばへ向かいます。
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威勢のよい掛け声のかかる屋台風な雰囲気の中、選んだのは、ふっくらドーム型お好み焼の元祖店、そぞさん。広島のお好み焼の特徴は“重ね焼き”。たくさんの具材を重ねたら一気に返して蒸し焼きに。鉄板から登る湯気といい匂いにワクワク。
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待つこと10分。自家製のソースをたっぷりかけて、ふっくらほかほかのお好み焼の出来上がり。ソースが焦げる匂いがまた食欲をそそります。味のアクセントに大根おろしを添えるのがそぞの特徴。
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地元の方と同じように食べたい!とヘラの持ち方を教えてもらいました。親指をヘラの柄の先にかぶせて力強く一口サイズに切ってそのまま食べるのが地元流の食べ方だそう。
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パクリと一口。自家製のソースと麺が絶品!そして大根おろしがさっぱりとした味わいにしてくれていて、次々にヘラが進みます。
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この道9年。広島弁で話す店員さんとの鉄板越しの会話も楽しく旅の特別な時間になりました。駅前でアクセス抜群なところも旅行者に嬉しいポイント◎
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広島の冬と言えば、何と言っても牡蠣。次に向かったのは、宮島口の海のすぐそばで営業しているかき小屋、島田水産さん。小屋に近づくとだんだんと香ばしい香りがしてきました。
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職人さんが地元の海で精魂込めて育てた新鮮なかきをお手ごろ価格で思う存分食べることができるのがなんといっても魅力。熱々の炭の上にかきを乗せると、ぱーんと殻が勢いよくはじけるのも浜焼きならではの楽しみ。
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前日に水揚げされたばかりという新鮮なかき。ぷりぷりな実がぎっしり。
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一粒ほお張れば思わず笑顔がこぼれます。濃厚な旨みと上品な潮の香りが口の中に広がる味わいは格別で、かき生産者のかき小屋ならでは味わえるもの。かきフライや雑炊などのメニューもあり、広島の海の恵みを思う存分楽しみました。
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かき小屋をあとしにして、いざ、人と神が共存する世界遺産の島、宮島へ。
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フェリーに乗って数分。海の中に堂々と立つ大鳥居と荘厳な嚴島神社が見えてきてました。
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宮島に着いて表参道を散策中にみつけた行列。美味しそうなにおいと“揚げもみじ”の看板が気になり並んでみることに。
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覗いてみると、広島銘菓のもみじまんじゅうが次々と油の中へ放り込まれ揚げられていました。あんこ・クリーム・チーズの3つの味から選べるそう。もみじまんじゅうといえば、の定番あんこ味をオーダーしました。
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平たい棒の先にてんぷらにされたもみじまんじゅうが刺さっているので食べ歩きにもぴったり。アツアツの揚げたてを早速いただきます。
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外はサクサク、中はふんわりふっくらの絶妙な組み合わせは感動的な美味しさ。お土産の代表のお菓子をこうやって現地で食べることができるのは嬉しいですね。
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この日宿泊するホテル菊乃家さんへチェックイン。宿の前には足湯があり、散策で疲れた足を癒してくれます。宿泊者ではなくても無料で利用可能だそう。
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お部屋からは大鳥居が。TVと電気を消して、漆黒の海に浮かぶ真っ赤な鳥居と、対岸の町の明かりの美しい景色にしばし見とれます。
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翌朝、早起きして嚴島神社へ参拝に向かいました。島の静かな空気の中、趣のある町屋通りを歩いていきます。
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夜明けの空に浮かぶ月と朝日に照らし始められた朱色の鳥居の絶景に心を奪われます。鳥居は近くでよく見ると、楠の自然木でつくられていて、木の元の形がそのまま生かされているのがわかります。水温の方が外気より暖かいため海面から湯気があがるという珍しい景色にも出会うことが出来、素敵な旅の思い出になりました。
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海を敷地とした世界でも珍しい独創的な嚴島神社。朱色の美しい回廊に瀬戸内の青い海の水がだんだんと満ちてきます。干潮満潮の周期は約6時間で、数時間後に再び訪れたときにはすっかり海に浮かぶ社殿へと姿を変えていました。
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古の時代から島全体が信仰の対象だった宮島。嚴島神社の背景に広がる宮島の最高峰の霊山「弥山」にロープウエーで登ります。
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急勾配をいっきに登ると、瀬戸内海の美しい景色が見えてきました。
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展望台からはキラキラ光る海に浮かぶ島々の美しい景色が広がり、都会の喧騒を忘れて宮島の美しい自然に癒される場所でした。
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帰り際、大鳥居をふと見ると数時間前まで歩いてふもとまでいけていたところがもうすっかり海の中に。潮の満ち引きでまったく違う顔を見せる嚴島神社の美しさに改めて感動です。
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お昼に訪れたのは創業明治三十四年という、あなごめしうえのさん。宮島名物のあなごめしをいただきます。
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100年を超える老舗の伝統の味を支えるたれは創業から継ぎ足し続けて守っていて、脂の乗った美味しいあなごは焼くだけでふんわりとろける食感がでるのだそう。
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焼きたてのアナゴの蒲焼が美しく盛り付けされたあなごめし。たれご飯ではなく、脂ののったあなごのあらで炊き込んだ飯との相性はぴったりです。
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香ばしくもあり、やわらかく味わいのあるあなごに舌鼓を打ちながら素敵な旅時間が過ぎていきます。
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次に訪れたのは、水辺に面した店先のオレンジがお洒落なイタリアン、Caffe Ponteさん。平和記念公園の川沿いエリアはお洒落なカフェも多く、イタリアンの激戦区なのだそう。
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地元の瀬戸田レモンを利用したレモネードとスイーツの盛り合わせをいただきます。暖かいレモネードはとても濃厚で、冷えたからだも温めてくれました。
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これまでの旅を振り返りながらのティータイムもかけがえのない思い出に。
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旅の最後に訪れたのは、広島アンデルセンさん。ベーカリーショップのアンデルセンは広島発祥なんだそう。カフェやレストランからテーブルウエア、パーティフロアまで広い店内にはパンを中心にした様々な商品が並びます。
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1Fのベーカリーマーケット、ベーカリーコーナーでは、大きな石窯から次々にパンが焼きあがり、焼きたてのパンの音と香りがたくさんの買い物客を惹きつけていました。地元で愛され続けるパンをお土産に。
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日本酒から取り出した乳酸菌を使用していてほんのり酸味があり、牡蠣料理などにぴったりですよ、とパン選びのお手伝いをしてくれる「ブレッドマスター」の方に教えてもらいこちらを購入することに。「HIROSHIMA」の文字が旅の思い出にもぴったりの一品。