楽天トラベル

宿・航空券・ツアー予約

楽天トラベルトップ  >   >   >   >   > 

盛岡つなぎ温泉 湯治の宿 ホテル三春 高血圧症の温泉療法

盛岡つなぎ温泉 湯治の宿 ホテル三春

こちらの宿泊施設は、宿泊者からの総合評価点数が高い、もしくは多くの宿泊実績がある等の独自の条件を満たしたプリファードプログラム参加施設です。楽天トラベルへサービス利用料を支払うことにより、原則同条件の他の施設よりも上位に表示されています。(ヘルプページ参照)
    • メルマガ
    日程からプランを探す
    日付未定の有無
    チェックイン
    チェックアウト
    ご利用部屋数
    部屋
    ご利用人数

    1部屋目:


    大人 人 子供 0
    合計料金(泊)
    下限
    上限

    ※1部屋あたり消費税込み

    検索

    利用日
    利用部屋数
    部屋
    利用人数
    大人 人 子供 0
    合計料金(1利用あたり消費税込み)
    下限
    上限

    検索

    クチコミ・お客さまの声
    年に数回、利用しています。10畳の部屋に一人でのんびり。朝夕の食事が部屋食で、立ち寄り入浴はやっていないので、...
    2018年11月27日 01:16:51
    続きを読む


    監修 岩手医科大学名誉教授・認定温泉医
    放射線科専門医・人間ドック学会認定指定医
    栁澤 融
    編集 厚生労働省認定温泉入浴指導員
    桑原 和春


    高血圧症には「二次性高血圧症」と「本態性高血圧症」の2種ありますが、高血圧症の90%を占めているのが「本態性高血圧症」です。

    血圧は遺伝的に高い人もおりますが、生活習慣(高カロリー、高脂肪、高塩分の食事、ストレス、運動不足、アルコール過剰摂取、喫煙)などにより上昇します。

    高血圧治療の目的は心血管病と腎臓病の予防です。

    高血圧治療に際し、日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン」では、最も効果の高い科学的根拠(E.B.M.)のある治療法は

    生活習慣の修正 + 薬物療法 + 運動療法

    であるとしています。

    しかし本書において高血圧治療者のうち、WHO基準140/90mmHg以下の降圧目標に達しているのは男性50%、女性58%に過ぎないとしています。
    すなわち高血圧治療者のうち、約半数は降圧不足であると指摘しています。

    ここにこそ薬物中心主義の限界と問題点があると思います。







    ◇生活習慣の修正

    高血圧症は生活習慣病の1つであり、生活習慣の修正により降圧効果があることが証明されています。
    生活習慣の修正のみでは目標とする降圧効果は得られませんが、薬物の減量はできます。

    生活習慣の修正項目は

     (1)食塩摂取量の制限
     (2)適正体重の維持
     (3)アルコール摂取量の制限
     (4)運動療法
     (5)禁煙

    です。

    ◇運動療法

    運動療法(有酸素運動)は降圧効果があります。
    逆に身体活動の少ない人に高血圧者が非常に多いです。

    運動療法の強度は最大酸素摂取量の50%程度の軽い運動が良いです。
    その理由は、強い運動は運動中の血圧上昇が著明であり、軽い運動は降圧効果があるからです。
    国際ガイドラインでは30分〜45分の歩行が勧められています。

    具体的には1回の運動につき2km30分〜4km60分程度のものを1日2回、毎日続けることです。
    こうした運動を続けると運動療法のみで収縮期血圧20mmHg以上、拡張期血圧10mmHg以上降下があります。
    運動での降圧効果は平均して11/6mmHgであるとされています。






    降圧薬が開発されたのは今から40年前と思われますが、それ以前の降圧治療は温泉療法が一般的に使用されていました。

    40年前、降圧薬として利尿薬とβ遮断薬が開発され、また日本の医学がドイツ医学からアメリカ医学へ転換したこともあり、薬物療法が主流となりました。
    これらの薬は効果が高い反面副作用も大きく、現在ではあまり使用されなくなっています。

    主な副作用として

      利尿薬 → 痛風、高尿酸血症
      β遮断薬 → 喘息、心ブロック、抹消循環不全

    があります。

    現在主流となっている薬はCa拮抗薬、ACE阻害薬、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬、α遮断薬、αβ遮断薬が中心であり、病態に応じ使い分けがされています。
    副作用として肝機能障害があります。

    しかしながらこうした薬物療法は、特殊降圧薬を除き、-20mmHgくらいしか降下しないため降圧不足の方が50%も発生します。
    ここにこそ降圧不足による薬物療法のみの限界があります。






    温水(水道水)41℃のお湯に10分間浸り出浴後に血圧を測ると-15mmHg降下しています。
    しかし30分後には元の位置に戻ります。
    これは皮膚表面の毛細血管が熱作用により拡張したため起こる現象です。

    二酸化炭素(CO2)と硫化水素(H2S)は、血管拡張作用と血流増加作用があることは科学的に立証されております。

    以下に32℃と22℃のぬる湯での成分の分量と血流量を示したデータを表示しておきました。
    これは古くからあるデータです。
    これによれば硫化水素は二酸化炭素の3倍強の作用があることが分かります。

    この2種の泉質ですと血圧は1回入浴で-30〜40mmHg降下し約12〜13時間にわたり血圧の低い状態が続きます。
    一般に入浴温度は40℃〜42℃ですので二酸化炭素(CO2)1,000ppm、硫化水素(H2S)2ppmあれば充分効果があります。

    上記表からも分かるように濃度が高ければ効き目も大きいということではありません。

    現在二酸化炭素(CO2)入りの入浴剤(ツムラ、花王)が市販されておりますがこの濃度は150ppmくらいです。
    これでも血圧は-27mmHgほど降下し、約5〜6時間持続します。









    我が国では古来より「田植え前の湯治、稲刈り後の湯治」という言葉が残っており、これは高血圧の湯治の話であり年2回1週間ずつの湯治を行うと365日血圧が低いという意味です。

    こうした経験による伝統医学にも近年は科学のメスが入れられ、温泉に降圧効果があることは古くから立証されています。

    九州大学医学部名誉教授、認定温泉医、矢永尚士教授による温泉療法と薬物療法の比較研究がありますが、その報告論文によれば、改善率は温泉療法83.9%、薬物療法52.5%との報告です。
    また別の論文によれば、温泉療法の改善率は87%との報告もあります。
    いずれにせよ温泉療法の改善率は極めて高いことが立証されております。

    さて今日の薬物療法の降下不足を補うためには次の方法が効果的です。

    生活習慣の修正 + 薬物療法 + 温泉療法 + 運動療法

    であろうと思われます。

    こうした複合的療法を今日では統合医療または相補医療と呼び、これからの主流をなすと考えられております。

    ヨーロッパでは古くから通常医療と代替医療を組み合わせた医療として、相補医療または補完医療(Complementary medicine)と呼び盛んに行われてきました。
    近年アメリカでは、これを代替、相補医療(Complementary and alternative medicine)と呼んでいますが、さらにこの考え方が前進し最近では統合医療と呼ばれるようになってきました。






    低気圧が来ると血圧が上昇することは誰しも経験することですが、同様に標高の高い山に登ると気圧が低下し血圧は上昇します。

    標高が100m増すごとに

     (1)気温は約0.6℃低下
     (2)気圧は約1.2%低下
     (3)血圧は3〜3.5mmHg上昇

    します。

    以下は玉川温泉(海抜740m)と当温泉(海抜220m)での高血圧の温泉療法のデータを比較したものです。
    玉川温泉のデータは杉江医師のデータを使用しました。

    この比較で分かるように、降圧作用のある成分が入っている温泉でも標高差により効果が異なってまいります。
    これにより循環器疾患には海抜が低い方が効果が高いことが良く分かります。
    また温泉地の自然環境によっても効果の違いが出ます。

    以上から高血圧の方は低地の温泉が、低血圧の方は高地の温泉が向いているということになります。






    ◇入浴の姿勢

    水に入ると水圧がかかります。
    水圧は入浴中に血管を収縮させます。
    そこで高血圧症の入浴の仕方は水圧をかけないように入るのがコツです。
    つまり深度30cmの風呂で寝湯で行うと効果が高くなります。
    また寝湯は心臓への負担も軽くなります。


    ◇入浴時間と回数

    入浴時間は10分が目安で1日あたり2〜3回の入浴を行います。
    分割浴が効果的で、1回の入浴に付き、3分を3回とします。
    3分計の砂時計を持ち込むと目安になります。

    ◇温泉水の温度

    温度は夏場、冬場で異なりますが、微温浴〜適温浴(38〜42℃)です。
    高温浴(42℃)を超えると交感神経緊張により血圧は上昇します。
    また血液は凝固能が亢進するため良くありません。


    ◇入浴の時間帯

    朝風呂と夜9時30分以降の入浴は交感神経優位となり血圧は上昇します。
    この時間帯は入浴を避ける必要があります。
    入浴は午前10時頃1回、午後2時頃1回、夜8時頃1回の1日3回とすることが効果的です。
    とくに夜8時の入浴は夜間の血圧を降下させるため極めて良好です。


    ◇脱衣室の温度

    脱衣室の温度は20℃以上に保つ必要があります。
    温度が低いと寒さのため血管は収縮し、血圧は上昇、死亡事故につながることがあります。
    家庭のお風呂でも同じです。


    ◇飲水

    血液凝固能を低下させるため入浴の前か後に200mlの水分補給を行うこと。

    ◇露天風呂の危険性

    大気温20℃以上では問題ありませんが、15℃以下では非常に危険なものとなります。
    寒さのため血管は収縮し血圧は70〜120mmhg上昇します。
    このため高血圧、動脈瘤、心臓病のある方または高齢者では入浴事故につながるケースが多くなります。
    運が悪いと死亡事故にもなりかねません。
    大気温を計算に入れて入ることが重要です。


    ◇療養中は入浴の他、運動療法や食事療法、気候療法を含め複合的に組み合わせると効果が高くなります。

    ◇高血圧の温泉療養プログラム

    07:00 起床
    07:30 血圧測定
    08:00 朝食
    09:00 運動療法(有酸素運動2〜4km30〜60分)
    10:30 温泉療法
    12:00 昼食
    13:00 血圧測定
    13:30 運動療法(有酸素運動2〜4km30〜60分)
    15:00 温泉療法
    17:00 血圧測定
    18:00 夕食
    20:00 血圧測定
    20:30 温泉療法
    21:30 就寝
















    上記プログラムを実行したデータです。
    いずれも、降圧薬を使用しているにもかかわらず降圧不足の方が、正常まで降下しております。

    温泉療法による降圧の持続期間は6〜8ヶ月ですが12ヶ月後では70%元に戻ります。
    100%ではありません。






    温泉療法は副作用がないため、薬物療法から一時的に温泉療法に切り替えてみることにより、薬物療法による副作用→肝機能障害を予防することができます。

    温泉療法は薬物療法を補完するため、脳血管病、心血管病を予防し、減少させることができます。
    このため国家の医療費を大幅に削減させることが可能です。

    露天風呂が大流行ですが、この資本主義社会においては、どの業種でも、企業は売り上げを増やせば良いのであって、消費者の健康は考えていないということを頭に入れて欲しいと思います。
    また温泉は、一泊観光や日帰りレジャーでは、温泉の医治効果は全く期待できないことも知って欲しいと思います。利用の目的が全く違います。



    このページのトップへ