小網代の森は、面積約70ヘクタールの貴重な緑地です。
この森のなかには、長さ1キロほどの川の源流があり、水が山あいの湿地・河口の干潟などを形成しながら海まで流れています。流域にはアカテガニをはじめ希少種を含む多様な動植物が生息しています。
こうした流域の生態系が残る場所は全国でも極めて珍しく、源流から海までの生態系が自然のまま残されているのは、首都圏では小網代の森だけと言われています。
見事な景観と生物多様性を保つ自然の森として、一般開放の時を迎え、エコツーリズムの観光地(尾瀬にも負けぬ観光資源)として、今、最も注目を浴びています。
大自然の中も遊歩道で楽々
足元に咲く花々)
見事な景観と生物多様性を保つ自然の森として、一般開放の時を迎え、エコツーリズムの観光地(尾瀬にも負けぬ観光資源)として、 今、最も注目を浴びています。
30年間の保全活動で豊かな自然を取り戻した小網代の自然の中心を成す「小網代の森」。青々とした森林や湿地を抜けていく散策路、水系を軸にした干潟、そして行き着く先には小網代湾。小網代の森の散策は、お子さまからお年寄りの方にも優しく、無理なく散策を楽しむことができます。 絶滅危惧種を含む、2,000種以上の動植物たち、いくつ見つけられることができるでしょうか。 一般開放を待って、マホロバスタッフも散策してきたので、レポートをお届けします!「小網代の森散策」自信を持っておすすめします!
引橋入口のスタート地点から森に入り、階段を下りはじめると、そこはもう別世界、空気全体が森の空気に変わり、早くも大自然のお出迎えです! 散策路の脇には源流があり、あちらこちらから鳥のさえずりや小川のせせらぎが聞こえてきました。癒しのひと時です。
足元には小さな草花が生い茂り、マホロバからそう遠くないこの場所に、こんな所があったなんて…。 引橋入口すぐの下り階段は急に見えますが、距離が短いためつらい印象はありませんでした。これならお子様とも一緒に散策できます!
引橋入口を背に、写真のような木道をてくてくと進んで行きます。やなぎテラスまでの木道が地図で言う「まんなか湿地」。
この辺りは森に囲まれていて、まるでジュラシックパークの世界を歩いているようでした。広々とした湿地は景色もよく、湿地で育つ植物もたくさん見ることができました。涼しくてとても心地よく感じ、気持ちが良かったです。
途中、倒れ木も目立ちました。自然の姿がそのまま残った場所なんだ!と、改めて実感です。 散策の際は十分注意しましょう
やなぎテラスからさらに木道を歩いていると、ここはまるで尾瀬!?と錯覚してしまいます。この湿原帯は、次なる休憩場所、えのきテラスまで続きます。えのきテラスに近づくにつれ、ところどころに大きな木が目立ちます。
1枚目と2枚目の写真に写っている木、これが「えのき」です。えのきは根っこを広く張る性質があり、昔から地盤の弱い土手などの土留めとして植えられていたそうです。川の土手を守りつつ、小さな昆虫たちになくてはならない生植樹にもなるんですね。
えのきテラスでは、腰をおろしてゆっくり休憩できます。 ちょっとここで、お茶休憩です。水分補給をお忘れなく。
えのきテラスで休憩をはさみ、さらに散策路を進んでいくと、海の香りがしてきました。そうです!小網代湾です!山を下りながら眺める内湾の景色も綺麗で、三浦半島に、こんな穏やかな内湾があったことにも驚かされました。
アカテガニは希少種で、日本では本州から南西諸島までに分布し、海岸や川辺に多く生息しているそうです。
小網代の森は、自然保護のため散策路以外の場所へ立ち入ることは禁止されていますのでルールを守って、楽しく歩きましょう。